皆さんは会議や試写で時を止めた事はありますでしょうか。
私は通算3000回ほど止めた事があります。打率6割のエースバッターです。

リモートで時を止まらせた場合は、すぐさま動作を止め電波不調でフリーズしたフリをします。
自分の時も止めるのです。そしてその時間を本来なら存在しない時間として処理し、参加者達に私が起因ではなく自然発生によるものと刷り込ませます。
これを「時空の歪み」戦法と呼びます。
それ以降は押し黙り、たまに口をパクパクさせてあくまで会議に参加したい意思は見せます。

対面試写で時を止まらせた場合は目も当てられません。仲間だと思っていたプロデューサーもpmもcdもラシュモアの大統領彫刻かの如くバラバラの方向を向いて一点を見つめ始めます。
目が合わない。誰とも目が合わない感覚をご存じでしょうか。
（テニスの王子様でダブルスをしていたら仲間が裏切って1vs3になってしまう話がとても好きです。）
その時の私はさながら捕虜です。捕虜が作った映像など反国心に溢れそもそも言語が違うので
評価のしようがありません。日本万歳！

そしてまたコンペの結果が発表されました。
自分以外の同期は何かしら引っかかっていました。
つまんねぇ映像が受賞するならもう2度とやらんわと吐き捨てました。でもこれが本当につまらない。
絵に描いたような負け犬です。ホラー映画なら真っ先に死ぬでしょう。
CMって自主制作じゃなくてクライアントワークだから表現よりも商品に寄り添うのが当たり前と言ったプロデューサーの言葉が脳裏に降ってきました。その通りだなと思って空を眺めたら星が綺麗でした。
また金髪にしよっと