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エッセイ329.お稲荷さんがいっぱい

稲荷神社。
親しみを込めてお稲荷さん。

そのお稲荷さんのやしろが、
私の住んでいるエリアにやたらにたくさんあります。

どのぐらいあるかというと、最寄りのA駅に行くバス停までの徒歩5分の間に、
少なくとも二つはあります。
畑の多い裏道を通りながら、もう一つの最寄りのB駅まで歩くと、
20分ぐらいの間に六つはあるのです。
これは相当多い。
そして、この辺に多い、大きな庭と畑のある農家では、よく塀越しに見えますが、敷地の奥にあることも多いでしょうから、きっともっと多いでしょう。

個人宅にあるプライベート神社というのも面白いです。
うちの大仏とか、我が家のの不動明王とか、あまり聞いたことないですものね。

ビルを新築しても、取り壊さずに屋上にあったりするのも、
やっぱりお稲荷さんが多いそうです。

最初、こんなにお稲荷さんが多くて面白いので、見つけたら写真を撮って、マイ町内お稲荷さんマップを作ってみようと考えていたのですが、なんだか失礼な気がしてしまい、まだやっていません。
あと、万一、なにか「写り込んだら」ちょっと怖いです。

そういえばお寿司の「おいなりさん」。
昔聞いた話ですけれど、稲荷明神のお使いは狐。
その狐が油揚げが好きで、お供えも油揚げ。
で、その油揚を使ったあのお寿司が、「おいなりさん」と呼ばれるのだとか。

そんなことを思い出したら、能の「小鍛冶」というのがあったことも思い出しました。
能は数えるほどしか見たことはないのですが、この「小鍛冶」というのは面白かったです。
頭にかわいい狐をくっつけた少年が出てくるのですが、これが、稲荷明神の化身だそうです。
そして、困っている刀鍛冶のお手伝いをしてくれるのです。

【あらすじ】
夢のお告げを受けた一条天皇(980〜1011)の命により、勅使の橘道成は、刀匠として名高い三條小鍛冶宗近(さんじょうのこかじむねちか)のもとを訪れ、剣を打つよう命じます。宗近は、自分と同様の力を持った相鎚を打つ者がいないために打ち切れない、と訴えますが、道成は聞き入れません。進退きわまった宗近は、氏神の稲荷明神に助けを求めて参詣します。そこで宗近は、不思議な少年に声をかけられます。少年は、剣の威徳を称える中国の故事や日本武尊(やまとたけるのみこと)の物語を語って宗近を励まし、相鎚を勤めようと約束して稲荷山に消えていきました。

家に帰った宗近が身支度をすませて鍛冶壇に上がり、礼拝していると稲荷明神のご神体が狐の精霊の姿で現れ、「相鎚を勤める」と告げます。先ほどの少年は、稲荷明神の化身だったのです。明神の相鎚を得た宗近は、無事に剣を鍛え上げました。こうして表には「小鍛冶宗近」の銘、裏にはご神体が弟子を勤めた証の「小狐」の銘という、ふたつの銘が刻まれた名剣「小狐丸」が出来上がったのです。明神は小狐丸を勅使に捧げた後、雲に乗って稲荷の峯に帰っていきました。

とても親切ですね。



お稲荷さんについて、何も知らないのでちょっと検索してみました。
「いなり」の語源は「稲成る」他らしく、農業を守る神様、そこから、商業一般も応援してくれる神様ということで、江戸時代に爆発的に流行したのだそうです。
農家にたくさんお祀りしてあるのも、きっとそういうことなのでしょうね。

勉強になりました。

いつか、稲荷神社の総本山、京都の伏見稲荷に行ってみたいのですが、
なんと、階段を1時間ぐらい登り続けるらしいです。
カレンダーになったものを見ておくので、いいことにしました。
疲れて帰ってこられなくなると困りますので。




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