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はじめての神戸の紀行文

こんばんは、瓶宮です。

神戸に行きました。
というのも、私の好きなバンドであるPanorama Panama Townがパノパナの日という自主企画ライブを神戸でやるよとのことだったので、駆けつけました。たのしい街だったので、紀行文チックなものをこれから書いてみます。

新幹線にすべてが懸かっている

1人で旅に行くので、自分しか信じられません。しかし、基本的に自分のことを信用できないため、新幹線という乗れなかったら一発即死ゲーはヒヤヒヤでしかない。いまだに、何分前に駅に着いていればいいのか分からなかったりします。30分椅子に座ってボーッとしている。この時間分、もう少しゆっくり準備できたんじゃないかと思いますが、そういう余裕をぶっこいていると一発即死してしまうのが難しいところです。

夏休み真っ只中なので、小さい子がたくさん乗っていました。「アーーーッ」という叫び声が聞こえてきます。元気やね。帰省なのか、旅行なのか、どちらにしろ新幹線でそんな叫んでたら着く頃に眠たくなってしまうよ〜と思いました。本当の楽しみはこれからなのに。

車窓から川が見えるとき、「○○川」と看板がこちらを向いて立っていて、たった一瞬通り過ぎるだけの新幹線のために立てているのだとしたら、その心遣いがなんだかいいな……と思ったり。

神戸に降り立つ私

「新神戸」という看板が見え、パノパナさん!!見てますか!!来ましたよ!!と伝えたくなりました。実は、フレデリックも神戸発だったりするよね……。フレデリックさん!!見てますか!!来ましたよ!!

見てますか!?

市営地下鉄に乗って、三宮へ。案内板の文字、どことなく昭和レトロな感じがあっていいですね。丸っこくてかわいい字、東京では絶滅してしまった……(まだ場所によってはあるのかな)。

そういえば、ちょうどちいかわと阪急電車がコラボしており、神戸三宮のほうには車掌ハチワレが乗った電車が走るとのことでした。運がよければ、乗れたりするのかな……と淡い期待を抱いていましたが、車体に故障が起きてしまい、ハチワレ号はしばらくの間走れなくなったそうです。不憫。

SHINKAICHI(新開地)

ホテルのチェックインまで時間があったので、阪急電車に乗り換えて新開地に向かいました。知ってますか、新開地。私はパノパナを知るまで新開地という場所を知りませんでした。「SHINKAICHI」という地名をとった曲がパノパナにあるので、行ってみようと思ったわけです。聖地巡礼ですね。

ええとこええとこ新開地一丁目

印象としては、パチ屋と飲み屋しかない!副流煙も吸い放題。どちらかといえば治安悪いな……という感じでした。けど、個人経営のお店も多く、利益うんぬんよりもやりたくてやっているというような印象を受けました。なんとなく、みんなあるがままに生きている。

個人的に、神奈川に住む私が想像する、治安がよくない街というと川崎や新宿を思い出したりするのですが(ごめん)、個人経営のお店というよりもチェーン店のほうが多い気がします。ブランドの力で、街が綺麗に見える。街が綺麗に見えることは悪いことではないんですが、人情よりも商業がにじみ出ているなと思います。新開地は好きなように暮らせ!の情に全振りしている街のように感じました。

なんか好きだ!と思って撮った風景

湊川公園のほうまで歩いてみると、セミを大量に捕まえている女の子がいたり、クソ暑い中で将棋を指しているおじいちゃんたちがいたりして、アクティブでよかった。セミは、正直こっちに向けて放たないでくれと真剣に願った。

ホテルのテレビを見て実感する

チェックインをして、部屋でボーッとしました。ちょっとお散歩しただけでどっと疲れが出たので、ライブの開場時間まで休憩。

自宅でテレビを観ることはなかなかないのですが、旅先のホテルではついテレビをつけてしまいます。夕方、関東だとEveryやってて木原さんとそらジローが天気予報をやっているのが、関西だとロザンが2人揃ってニュース番組に出ている。Everyってローカル番組なんだな……と思うと同時に、このニュース番組が関西の人たちにとっての日常なんだなとホテルのテレビを見てしみじみしたりします。おれ旅してる……。

パノパナの日、おめでとう

今回のメインイベント、神戸太陽と虎というライブハウスで行われるパノパナの日!タイトラ、まさか高架下にあるライブハウスだとは思いませんでした。電車がガタンゴトンと通り過ぎる音が聞こえてきますが、それすらも味として昇華してしまうのがすごいです。

ギュウギュウにされるPanorama Panama Town

開演まで時間があるので、カシスオレンジを飲んでアルコールパワーをチャージ。お酒を飲むメリットは楽しい気持ちが爆発することで、デメリットは途中でトイレに行きたくなるかもしれないという不安があることですが、関係ねえ!パーティーだもんな!ガハハ!

いや〜、お祭りお祭り。楽しかった。過去現在未来のパノパナを見せますよという予告通り、まずPanorama Panama Townとして7月に出たばかりの新譜の曲を披露。クールな雰囲気を醸しながら、ダンスミュージックでフロアを支配していく様子はやっぱりかっこいいです。

岩渕さんの弾き語り、よかったです。不憫な曲を救ってあげるための弾き語りだったんですね。コーヒーショップという新曲を聴いたところ、岩渕さんコーヒー好きなんだなと思ってしまいました。メロンソーダの間を泳ぐという歌詞、よい。

浪越さんのオリジナル曲祭りもよかった!パノパナの日なのに、オリ曲を作ってきてしまったとMCで話していましたが、私の記憶では去年のパノパナの日でもオリ曲を披露していた気がします。お母さまと猫との関係を歌った曲に関しては去年もやってなかったか?今年はバックの音が強化されて、完全に曲としてパワーアップしていて感動してしまいました。

PPTバッジをつけたキリンさん

カタカナ表記で活動していたということもあり、パノラマパナマタウンとして再びバンドがステージに上がりました。活動初期の曲、めちゃめちゃやってくれる!「もっとしょっちゅうやれ」という声がフロアから上がりましたが、我々ファンの総意すぎて笑ってしまった。オーディエンスが阿鼻叫喚の嵐で、すごい盛り上がりでした。初期曲を今やるということ、スタイルこそ新譜とは違うわけですが、そこにある芯の通ったかっこよさは決して変わっていなくて、かつしっかり今のほうがかっこいいということを証明した彼らが輝いて見えました。アルコールパワーなのか、パノパナの空気支配力なのか、踊らざるを得ない……!気持ちよかった!!!

DJ Sick BoyのDJもライブの余韻を壊さず、もっと深く潜っていくようなプレイリストで気持ちいい〜。楽しかった!!!神戸まで来た甲斐がありました。

ポートタワーやってなかった

一泊して、観光の続き。神戸といえば、赤くて高いポートタワーが思い起こされます。西元町駅で降りて海辺に向かって歩いていくと、風がどんどん強くなっていきました。

赤くない

やってねえ!!!!

港の風、山の緑

当然、のぼれるわけでもないので、遠くから眺めつつメリケンパークに行きました。

べ こべ

こんなモニュメントがあったんですね。知らなかった。晴れ渡る神戸、とっても気持ちがよかったです。海を見ていると、あまりの青さにゾッとします。ここに落ちたらやだな〜という気持ちと、広い広い海の終着の一部がここなんだという気持ち。己の矮小さにすくんでしまいますね。

神戸の風景がどれもよすぎますね。都市の近くに山がそびえ立っていたり、海が悠々と広がっていたり。街に出れば、昔からの作りなのだろうと思われるひさしのついた建物が並んでいます。なんとなく、時間が続いている!と感じます。文学だと思う。

観光の計画をほとんど立てていないため時間が余り、どうせならと思ってメリケンパークの中にある神戸海洋博物館に訪れました。館内には、クルーズ船や貿易船の模型がずらりと並べられていました。歴史の授業で習った大輪田泊って神戸港あたりを指していたんですね。だいぶ昔から港として使われており、船が行き来していたようです。人間の何千倍も大きいものを作って、人間の何億倍も広い海に浮かべて、世界を股に掛ける小さな人間の大きな努力に感嘆してしまいます。
展示されている船の模型たちを眺めていると、名前にパナマとつけられているものがありました。しかも1つじゃなくて、2つ3つほどある。もしかしたら、神戸とパナマの距離感ってそんなに遠くないのかもしれないですね。パノパナの曲の中に「神戸というパナマからの挑戦状」という歌詞があるので、そんなことを考えました。

ピアノの音を背にのせて

博物館に寄ってもまだ時間があるので、三宮で再び降りて生田神社へ行きました。神社というと田舎にあるイメージがありますが、生田神社は都会の街の中にぽつんとあるから不思議。三宮駅の北側は新宿と池袋を混ぜたみたいな都会の風景が広がっていて、その中に鳥居がやっぱりぽつんとあるから不思議だ。

ヒーリング神社

せっかくなのでお参りを。その後、神社をぷらっと散歩してみると、森がありました。小川がちょろちょろ流れていて涼しい。おい、神戸。私はこの街がどんどん分からなくなってきているぞ。でも、分からなくなるほど魅力的に見えてくる。都会と自然が共存している街なんだなと思いました。人工の小さな自然ではなくて、デカ山とデカ海のあるマジ自然。たしかに、この街出たくない。

そうして、帰りの新幹線を待っている中、どこからかピアノの音が聞こえてきます。新神戸駅、ストリートピアノが設置してあるんですね。小学生の女の子が、今習っているであろう綺麗な曲を奏でていました。上手です。と思うと、今度は不思議なリズムの「君をのせて」が流れてきました。今度はおじさんが弾いています。駅に拍手が響きわたる。あたたかいなと思いました。誰かが誰かにあたたかい気持ちを与え合っている。

たのしい街、神戸

横浜と神戸は似ているといわれますが、同じ港町といえども空気感はやっぱり違います。個人的に、関西の街は古くからの建物が現在も残っている、つまり時間がずっと昔から今まで続いているように感じます。ずっとあるという安心感がなんだかうれしい。街に愛着が湧くの、素敵ですね。また行きたいな。

青さが気持ちいいや

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!生活に、戻るぞ!

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