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#06 私、国家資格に挑戦します

中小企業診断士という国家資格に挑戦することに決めた私は、家族と近い友人にだけ報告した。

「私、国家資格に挑戦することにしたよ!」

久しぶりに会った両親に、そう宣言すると、
「また何か言い出したわ」くらいの感じだったけれど、ほとんど私のやることに口出しをしてこなかった両親は軽く「うん。がんばれ」と言ってくれた。たぶん、一体なんの資格を取ろうとしているのか、理解していなかったと思う。

そういえば父も、私が大人になってから一級建築士の資格を取っていた。それを思い出して、
「そういえばお父さん、一級建築士の資格を取ったのっていくつやったん?」
と聞いてみたら、
「う〜ん、、覚えてないけど50代やったと思うけどなぁ」
と母が答えた。40代の私でも勉強するのはしんどいと思っていたのに、50代で資格試験に挑戦していたなんて驚いた。しかも、さらにびっくりしたのは、
「一発合格やで」
と自慢げな母。
平日朝から晩まであくせく働いていた父は、日曜日に受験予備校へ通い、難関資格である一級建築士の資格を一発合格していた。
父が50代ということは、私が20代で遊び呆けていた頃だ。
あまり多くを話さない父が、急に偉大な存在に思えた。

ちなみに父は建築士ではない。建築金物を扱う仕事をしていて、特注品の製作などで図面を描いてはいたが、別に一級建築士の資格など必要ない。
私は時々そのことをネタにして笑っていたが、今私が挑戦しようとしていることも、まさに同じで、デザインの仕事に資格など必要ないし、この資格を取ったことでどうなるともわからない。
だけど、同じように知識も経験もない資格に挑戦した父、ストレート合格した父を誇りに思った。(もちろん二級建築士として試験に必要な実務経験は積んでいたようだけれど)

・・・よーし、私も頑張ろう!!

私の単純な思考回路は、こうやって「やるぞ!」と「もう無理」を繰り返す。それは今も同じだ。

のちに発覚するのだけど、3歳上の兄が20代の頃にも、実は同じように中小企業診断士試験に挑戦したことがあったらしい。
聞けば、同じ受験予備校に通っていたそうだ。
で、結果はというと一次試験で不合格(科目合格)だったらしい。科目合格なので、翌年落ちた科目だけを受けなおすことができたのに、兄は「もういい」と言って、受験を諦めたそうだ。
兄は、私と違って子供の頃から要領も良いし頭も良い。もちろんしっかり受験勉強して、そこそこ有名な大学へ進学している。
家族の中でも、兄は勉強もスポーツもできる優秀な存在だった。
そんな兄が挑戦して一次試験に不合格だなんて・・・「どんな難しい試験なんだよ!!」ますます、この資格に挑戦したことを後悔するほど怖くなった。

でも、考え方を変えた。
もし、兄も諦めたこの資格に合格することができたら、何をやってもかなわない兄に1つだけ勝てることになる。

・・・よしっ、頑張ろう!!

また、やる気モードだ…


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