R・A・ハインライン「夏への扉」★★★★★

小説、ロバート・A・ハインラインの夏への扉を読んだ感想。

SF小説でタイムトラベルは定番のテーマの一つであるといえる。未来であれば多少の科学技術の進歩は約束されるものであるし、ユートピアあるいはディストピアを自由に創造することができる。

ナイーブなアイデアならタイムマシンで時間の遡行と順行を実現するだろうが、本作では2種類の手法で別々に解決している点はユニークである。

原作が発表されたのは1956年、小説の時代設定は1970年、トラベル先が2000年と3つの時代のずれに注目しても面白い。想像の世界の1970年、2000年を2018年の視点で鑑賞すると、著者の技術的に実現可能性を期待させる未来を描く力にはうならされる。

小説としてみても読後感がよく、王道ながらストーリーであり、SFを代表する名著として人にお薦めできる作品である。


ロバート・A・ハインライン「夏への扉」
www.amazon.co.jp/dp/B00CZ840H4

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