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憧れのラッカーパーク〜ドキュメンタリー「#ラッカー50」を観て

 ラッカーパークをご存知だろうか。

 ニューヨークはマンハッタンの北部。ハーレムの外れにあるバスケットボール・コートの名前だ。ストリート・バスケの聖地として知られている。

 このコートの名前の由来となったホルコム・ラッカーという一人の教師は、ここで1950年にバスケットボール大会を始めた。もちろん地域住民のための楽しいスポーツイベントでもあったけれど、一方で、そこで活躍した選手たちは大学のバスケチームにスカウトされていった。そうすることでスラム街の貧しい少年・少女たちに進学するチャンスを作り出す教育プログラムでもあったのだ。

 2016年のドキュメンタリー映画「ラッカー50」はこのラッカーパークの50周年を描いた作品。コロナ篭りの退屈を癒すために登録したNetflixで、先日、この作品を観た。犯罪やドラッグなど悪い横道に逸れることなく、差別とも戦いながら、黒人の地域社会はこの大会をいかに大切にしてきたのかを知った。

 この大会の素晴らしさは、出場するバスケット選手が単に勝ち負けだけを追うのではなく、周囲の色々なコミュニティを巻き込んで楽しみ、学べるところにある。大会のモットーは「EACH ONE, TEACH ONE(それぞれが教え合おう)」。選手も、観客も、スポンサーも、それぞれの立場でバスケットを教え合い、バスケット以上のこと(例えば人生について)まで学べる場所になっているのだ。

 自分の地元にこういう大会があれば楽しいだろうなあ。ラッカーさんのように作ってみるか?いやあ、なかなか作れないよね。こんな素晴らしい仕組みは。

 このコートを舞台にしたバスケ映画『アンクル・ドリュー』もお勧め。ちなみに私は主演している現役NBA選手 カイリー・アービングのことが大好き。
 以下はストリートバスケ大会やBリーグでMCを務めるANI(アニ)さんが、ストリートバスケについて力説する動画。この人がまた格好いいのよ。プロバスケの最高峰NBAではなくてストリート・バスケをずっと応援している『AND.1(エンドワン)』なんてスポーツ・ブランドがあるのがアメリカらしい。
 アメリカのバスケは、文化としてほんとうに奥が深いです。


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