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【海外ビジネス】SNSあるあるへの突っ込み(を粛々と行う。)~ドバイ編part.2~

最近何かと話題になるUAE・ドバイ。
よくSNSで本当によく見るドバイ情報の “あるある” について、批判ではなく、粛々と “突っ込み” 、解説する第2回目。キリッ

“UAEに住んでいる人はみんな金持ち”

“ホームレスもお金持ち”

今回はこの2つを突っ込みます。

パリピの好物

あるあるCase3. “UAEに住んでいる人はみんな金持ち”

⇒ ✕ (ヾノ・∀・`)ナイナイ 本当に裕福なのは、UAEに住んでいる純粋なUAE国民だけ。


UAEに住んでいる人がみんな裕福であることはありません。

まず純粋なUAE国民はどれほどいるかご存知ですか?
UAEの人口は約989万人であり、約13%128万人がUAEナショナルと言われる地元の方々になります。

残り87%はexpatriate workers(駐在員)と呼ばれる外国人です。
UAEナショナルが128万人しかいない事をご存じでしたでしょうか?

UAEナショナルに対しては、国からの手厚い支援体制がとられています。
・教育は無料
・所得税はない
・民間に比べて高給である公務員に優先的に登用

このため、UAEナショナルの労働人口のかなりの部分が公務員によって占められています。国民同士が結婚すれば、国営の結婚基金から祝い金が交付され、低所得者や寡婦などには住宅や給付金などの保障が手厚くなされます。

UAEの主要産業は原油、及び石油製品の輸出であり、その主要相手先は日本です。
この莫大なオイルマネーを主に約128万人のUAEナショナルに分配しているのです。そのため、UAEナショナルは裕福な国民であり続けられるのです。我々外国人は、UAEナショナルが受けている恩恵を受けることはできないので、ドバイに住んでいるからって “裕福” とは限りません。

ちなみにUAEの一人当たりGDPは42,883ドル(2021年)。
日本の40,048(2021年)よりも多い理由がわかりますよね? それはUAEの人口と関連があることをお分かりいただけると思います。

あるあるCase4. “ホームレスもお金持ち”

⇒✕ (ヾノ・∀・`)ナイナイ ドバイでは、外国人管理が厳格であるため基本的にはホームレスは存在しません。


先ほど、UAEの人口の約13%がUAEナショナル(地元人)で、残り87%は外国人(駐在員)と述べました。
この外国人の約半分以上を南アジアの人々が占め、その中でも、出稼ぎに来るインド人が半分以上を占めています。UAEナショナルが約13%しかいないため、UAEはエッセンシャルワーカーなどの労働者を外国人に頼っているのです。

出稼ぎに来る外国人は、雇い主に労働VISAを手配してもらいます。雇い主は、雇用する人がUAEで悪い事をしない等、その身元を保証する必要があります。万一、解雇されたりすれば即刻VISAがキャンセルされ、決められた日までにUAEを退去しなければなりません。
退去しない場合は強制送還されます。雇い主はこれを守れないとペナルティーを受ける事になるため、責任をもって出稼ぎ労働者を母国に帰国させます。そのため、VISAが切れホームレスになる人など皆無なのです。

余談ですが、知り合いにエミレーツ航空のクルーがいて、エミレーツを辞めて日本に帰国する際、パスポートコントロールを出るところまでエミレーツ社員が見張りで付いてきて、ちゃんと出国をしたかをチェックしていた事を思い出しました。

それくらいUAEの外国人管理は徹底しており厳しいものであり、今もそうであります。

to be continued…

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