見出し画像

免疫不全のある人のインフルエンザの隔離期間は?

COVID-19でもそうでしたが,免疫不全のある人ではインフルエンザもウイルス排泄期間が長くなることがあるようです。

CDCの文書だと,通常は発症から7日間または症状(発熱,気道症状)改善から24時間以降で飛沫予防策解除ですが,小さい子どもや重度免疫不全のある人では,これよりもウイルス排泄が長くなることがあるので,もっと長く飛沫予防策を続ける施設もある,と書かれていました。

https://www.cdc.gov/.../infectionc.../healthcaresettings.htm

↓の報告によると免疫不全(対象患者の約6割が造血幹細胞移植後,2割がその他の血液腫瘍,2割が固形腫瘍)があれば平均19日間,なければ6.4日間ウイルス排泄が続きました。Figure 1を見るともっと長く検出されてる人も結構いますが,多分PCRでの検出なので,感染性があるどうかは別問題でしょうけれど。

飛沫予防策をいつまで継続するか,施設毎に決めるしかなさそうですが,ある病院のプロトコールでは,免疫不全があれば,7日目に検査(7日より早く症状が改善すればその時点で検査)になっていました。

http://ipac.vch.ca/Documents/Additional%20Precautions/Online/Resp%20Isolation%20Protocol.pdf

昔,インフルエンザの隔離解除に抗原検査陰性を確認してから解除している病院があって,「そんなことしなくていいですよ」などと言ったこともありますが,特に免疫不全のある集団については理にかなっているのかもしれないと思いました。
発症から7日間以上たって,症状が改善していれば,マスクをきちんと着けられる人なら検査なしで解除してもよい気がしますが。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?