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目的を見失っていませんか?

製造業の企業のコンサルティングを始めるときに、社員から役員、社長までヒアリングをします。

今の仕事のやり方や問題だと思っていること、こう変えた方がいいというその人なりのアイデアを、ひと通りお聞きします。
そのときに、その企業で過去に改善して、”こうした””こう変えた”という取組みについてもお聞きします。

多くの企業では、既にいろいろな取組みをしてきています。

私にとっては、その取組みも踏まえて新たな改革活動を企画したいので、”こうした””こう変えた”という取組みについて少し深くお聞きします。

そこでお聞きするのは、

「どんな目的で、それをやったのですか?」

それに対する”返答”は大きく二つに分かれますが、結論は一つになります。

返答の一つは、”ちゃんと目的を答えてくれる。”
目的が明確であれば話は簡単です。
つづいて「それをやって、その目的は達成できましたか?」とお聞きするのですが、ほとんどが『いいえ』となります。

やってはいるけど、何も良くなっていないんです。

もう一つの返答は、”目的が答えられない。”
つまり、やってはみたものの、変えてはみたものの、何のためにやっているのか、何のために変えたのかが分からない。

やってはいるけど、何も良くなっていないんです。

あなたの周りにもそんなこと ありませんか?

企業が取り組んでいるプロジェクト活動や改善活動には目的があって、その目的を達成するために、さまざまな施策や対策を行うのですが、施策や対策をやり始めると、どこかの部門がやってくれないとか、情報システムの改修が必要だとか、いろいろと障害がでてきて、障害をクリアして施策や対策をやり遂げることに意識が行ってしまい、そのうちに施策や対策をやることが目的だと錯覚し始めて、本来の目的を見失ってしまいます。

そうなると、なんか前より忙しくなったけど何もよくなってないよね。と思い始め、そんな思いが社内に広がり、行きつくところ

「プロジェクト活動なんてやってもしょうがないよね」
「改善活動をやっても意味ないよね」
 
という雰囲気が充満する。

そうならないためにも、私がコンサルティングで改革活動をするときは、施策や対策にのめり込んでいるなと思ったら、「目的を見失っていませんか?」と確認をするようにしています。

あなたも、目的を見失っていませんか?

一度、確認をしてみてください。

何か気づくことがあると思いますよ。

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