では、ブルゴーニュ地方を北から制圧していきましょう。まずは、シャンパーニュ地方の最も南、グラン・クリュがひとつもなかったCote de Bar（しつこい？）のすぐ南、シャブリ＆グラン・オーセロワ地区です。

その名の通り、シャブリ地区とグラン・オーセロワ地区に分けて見ていきます。

シャブリ地区

土壌：キンメリッジアンの泥灰土、またはチトニアンの石灰質土壌
＊こんなキーワードで、どの地区でしょう？という問題も出るようです。細かすぎますね。
河川：スラン川

【村名A.O.C.】
・Chablis（白）
・Petit Chablis（白）

【特級A.O.C.】
・Chablis Grand Cru（白）

はい。この名称があるということは、特級畑（Grand Cru）があるわけで、これは覚えなければなりません。７つあります。

その前に、特例があって、これも出題されるようなので、メモしておきます。

・ La Moutonne（ラ・ムートンヌ）
ドメーヌ・ロン・デバキの La Moutonne は特級畑の名称とは認められてはいないが、A.O.C.シャブリ・グラン・クリュの商標として、ドメーヌ・ロン・デバキにのみ使用が許されている。Vaudesir（95％）とPreuses（5％）にまたがる2.35haの区画から造られる。

いや、なんで？
で、ググってみたら、こういう話が。

あ、勝手に名乗っているんだｗ

さて、気を取り直して７つの特級畑を覚えて参りましょう。ちなみに１級畑は40区画あって、これは覚えるのが絶対無理なので、この７つは完全に覚えてしまわないと問題が解けません。

こんなの覚えられん！と思いましたが、実は、例外区域の La Moutonne をキーにすれば、何とか覚えられるのでは？と思いました。

まず、〇の部分、La Moutonne が属しているのが、Preuses と Vaudesir である、というのを覚えてしまいます。

次に、Vaudesir の右には同じくVがある。Valmur です。
これで、Preuses - Vaudesir - Valmur の北側三兄弟が覚えられます。PVVですね。

次に全体の左右、要するに東と西を見ます。両方ともBで始まることに着目します。東の Bougros 、西の Blanchot ですね。

残りは南エリアの２つ。GとLです。Grenouilles と Les Clos 

ということで、こういう配置で覚えてしまいます。

北の Preuses - Vaudesir - Valmur ということで、PPV
東の Bougros 、西の Blanchot ということで、BB
南の Grenouilles と Les Clos ということで、GL

これで、VVとBBが、どっちがどっちだったかを混乱しないようにすれば、位置を選ぶ問題は解けるでしょう。

では、実際に出題された問題がこれで解けるか、試してみましょう。問題は、シャブリ地区のプルミエ・クリュを選ぶ問題。
選択肢は、
1. Preuses
2. Vaudesir
3. Fourchaume
4. Blanchot
ということで、答えは 3 ですね。 

グラン・オーセロワ地区

こちらは地方名A.O.C６つ、村名A.O.C.が３つ。出題は村名A.O.C.の方に集中しているようですが、一応、まとめておきます。

【地方名A.O.C.】６つ
・Bourgogne Cote d'Auxerre（赤、ロゼ、白）
・Bourgogne Coulanges-la-Vineuse（赤、ロゼ、白）
・Bourgogne Chitry（赤、ロゼ、白）
・Bourgogne Cote Saint-Jacqes（赤、ロゼ、白）
・Bourgogne Eponeuil（赤、ロゼ）
・Bourgogne Tonnerre（白）

【村名A.O.C.】
・Irancy（赤）
　Pinot Noir に補助品種セザールとピノ・グリ合わせて10％までブレンド可
・Saint Bris（白）
　ソーヴィニヨン・ブランまたはソーヴィニヨン・グリ
・Vezelay（白）
　シャルドネから造られる白ワインのA.O.C.

ということで、この地区は終了です。ブルゴーニュ編、続きます。