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小さな物語。

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掌編・短編集。
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【短編小説】夢見る魚

【短編小説】夢見る魚

講義が退屈だと感じると、僕らはいつもA棟の裏で煙草を吸っていた。煙草がうまかったわけでもなく、そうすれば話題がなくて手持ち無沙汰な状態になっても、一緒にいる理由があると思ったからだ。直也も同じように、考えていたのかはわからない。直也は会話を繋げる努力をいつもしなかった。
「この間読んだ小説、クソつまんなかった」
 そう愚痴を吐くために煙草を口から離すと、僕のスラックスの膝に燃え滓が落ちた。
「何読

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