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やる気が出ないのは50歳を超えたからなのか?

最近、やる気が出ないことが多い。というか、ほぼ毎日、やる気が出ずに、やる気を出そうとして疲れてしまう。一応、その日の仕事をこなして、部屋に戻ってお酒を飲む。そんなにお酒が強い方ではないのだけど、毎晩家居酒屋。ソファーで横になったらいつの間にか寝てしまっている。そして、夜中に目覚めてベッドに行く。

今はフリーランスで仕事をしているので、約束がない日は何時まで寝ていてもいいのだけど、スマホのアラームは6時30分にセットしている。実は7時にもセットをしていて、6時30分のアラームで目覚めて、「後30分寝られる」とささやかな喜びを感じて目を閉じる。もちろん、30分はあっという間で、再びアラームが鳴る。ここで寝ぼけながらも思案する。アラームを止めて起きるか、スヌーズにして後9分寝るのかということである。週に2〜3日は朝の約束がないので、起きるのは7時9分ということになっている。

会社員時代のように、始業前に会社にいかなければならないということはないし、たいていのことは自分で決めることができる。だから、寝坊したところで誰にも咎められない。だから、人によっては「自制できていて偉い」と褒めてもらえることもあるのだけど、僕としては、二度寝している39分が「今日も怠けてしまった」と朝から暗い気持ちになってしまうのである。

なぜ、暗い気持ちになるのかと考えたら、それは自分にやる気が感じられないからである。暗い気持ちになるなら、6時30分に起きればいいではないかという話になるだろうけど、それができないのがやる気がない状態でもある。

ところが、僕の人生において、「やる気」「がんばる」というのは、刷り込まれた呪縛のようなもので、やる気のない者、メシを食うべからずレベルなのだ。

野球部だったので、「努力は裏切らない」「1日休んだら、3日間の努力が必要」だと思ってきたし、社会人になって営業の仕事をするようになってからも、全く売れない時に「後1社訪問しよう」と飛び込み訪問を繰り返してきた(いい結果が出た記憶はあまりないけど)。

そんなことで、「やる気」「がんばる」は僕の人生の成功への道標になっている。

ところで、いつからやる気がなくなってきたのか。

少なくとも3ヶ月くらいは経っている気がする。と言っても、平日2〜3回は契約顧問先に行っているし、毎月2〜3回の出張にも出かけている。仕事に穴を開けることはないし、納期を遅らせることもない。

やる気が出ないのは、新しい取組を行えないということである。前述した通り、フリーランスなので、何の保証もない。仕事の発注がなくなれば、収入もなくなる。まだ52歳で、当分は死なないだろうけど、老後の蓄えがあるわけでもない。定年はないので、長く続けていける仕事を考えて立ち上げて、軌道に載せなければならない。しかし、そのアイデアが浮かんでは消えていく。

もしやこれは男性の更年期障害というものかもしれない。ということで、更年期障害チェックシートをやってみると、ほぼ正常との判定になった。

やはりやる気の問題か。でも、気力を振り絞れない。ただ、やる気がないのは50歳という年齢のせいではないらしい。

部屋で仕事をすることも多いので、気分転換に散歩に出かけたり、読書をすることもある。「今日は、仕事をしない」と決めて、1日映画を見ていても誰も何も言わないのだけど(私は独身なので)、何となく19時くらいまでは仕事をしている(ようにパソコンに向かっている)。

そもそも、この原稿は仕事なのか?という問題もある。誰かに頼まれたわけではないので、原稿料はもらえない。Noteに無料で公開するつもりなので、売上も立たない。

ここまで書いてふと気づいたのが、僕は元々やる気がない人間ではないのかということである。

やる気があったように感じていたのは、会社員としての仕事をしなければならない時であり、フリーランスになってからも依頼された仕事をする時だけである。

やる気がない人間が自分はやる気があると錯覚し、やらなければならない仕事をしながら52歳になったというだけである。そんなバカバカしいことに気づいた瞬間、僕は多くの人に謝罪をしなければならない。

自分よりもがんばっていない(ように見える)人間を見下し、だから成功しないのだと断罪していた時期もある。職場はもちろん、家族や恋人にも、自分のがんばりの価値基準を押し付けて、常に批判的な言動を投げつけていた。誰もが逃げていくのは当然のことと思う。今さらお詫びしても済む問題ではないけれど、すみませんでした。僕は、自分の不甲斐なさをみなさまに八つ当たりすることで解消していました。誠に申し訳ありません。

さて、自分ががんばれない人間であり、がんばりたくない人間であると気づいてしまったので、これからどうして行こうかという問題が生まれた。

答えは、やる気がなくてもできる仕事を見つけるということだ。かつお金になれば申し分ない。

たぶん、これまでの僕はお金を先に考えていたので、仕事を選ぶ範囲が狭くなっていたのではないかと思う。できるだけ時給の高い仕事を目指せば、そもそも数が少ないし、負担も大きい。それよりも、できれば楽しくできる仕事をしながら、換金する方法を考える方が選択肢が広がりそうな気がする。

そんなに仕事をしないからといって、人生にやる気がないわけではない。人間にとって大切なことは、楽しく幸せな人生を送ることであるはずだ。50歳を超えて、こんな当然のことに気づいたのだけど、ラッキーなことに僕らの寿命は昔に比べて長くなっている。幸にまだ体は動くし、頭も働く。

僕はラッキーだと思う。

ところで、これってやる気が出たということになるのだろうか?



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