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雇われない生き方=雇っていただく生き方

独立をして12年が過ぎた。安定を重視する性格なので、よく独立なんてしたと思うし、12年も生きられたことに感謝しかない。

ところで、誰に感謝をするのか?

僕は52歳で独身なので家族はいない。僕が感謝するのは、僕を雇ってくれているお客様にである。

僕の仕事はコンサルタントではあるが、何か特別なノウハウを持っている先生とかではない。何らか会社に問題が起こった際に、僕が解決に役立つと思っていただけたら契約となる。そんな仕事なので、仕事の内容も割と多岐に渡る。

そもそもフリーランスになったのは、会社員としての成果が上げられなかったからだ。当時は中小企業の取締役をしていたのだけど、社長の方針に従わない割に、それほどの成果も出せていなかったので、社内での立場もなくなりつつあった。平たく言うと、僕は居場所がなくなってしまったのだ。

当時の僕は、会社員は会社に雇われているために自由がなく、独立をすれば自由が手に入ると思っていた。この考えは間違っていない。独立とは、雇われない生き方である。出勤をする必要もないし、報告も不要、目標を達成しなくても文句も言われない。もっと言えば、仕事すらしなくてもいい。

こうした自由を満喫すること1週間。僕は気づいたことがある。それは、収入がないということだ。僕は会社を辞めてニートになったことに気づいたのである。

そこから僕がやったことは「仕事をください」という営業活動である。それは今も変わらずに、契約が終われば次の契約に漕ぎ着けるまで仕事が欲しいと思っている。つまり、独立という雇われない生き方は、誰かに雇っていただく生き方であったのだ。

これは僕がコンサルタントであるからかもしれないが、ほぼ全部のフリーランスに言えることだ。何らかの商品やサービスを提供し、組織を作って独立した人でも、受注活動をしたり、商品を買ってもらう活動をしなければ収入が得られない。

独立とは雇っていただくことで成り立つことが分かってから、仕事をさせていただくことに感謝をするようになった。何もかもが自由になるような独立ができる人は少ない。

だから僕らがやることは、「仕事は感謝」を徹底することだと思う。仕事をいただいた方に感謝し、仕事をさせていただいて感謝される。そうすることで、仕事の質が上がっていく。

雇われるとか雇われないとか、仕事の本質ではない部分でガタガタ言っていた自分に言ってやりたい。

仕事とは嫌々するものでなく、感謝してやるものである。


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