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【追記】『栞をはさんで、離さんで。』書評


6月10日にアップした 枝折さんの初作品集『栞をはさんで、離さんで。』の書評に追記をしました。ここには追記分だけアップします。一番、重要な部分を書き漏らしてた!😅


2020年6月19日追記>

この記事を書いた後、何か書き漏らしていると思っていた。
ある時、たまたま彼女が文芸フリマ用に作った本作の紹介ページを目にしたのだが、そこに本人が書いた次のキャッチコピーがあった。

読むと心がヒリヒリする。
だけど不思議と温まる。

絶妙なコピーだ。読むと心がヒリヒリなんて、しかも「不思議と」なんて、確信犯だなと苦笑した。


書評に書き漏らしていたのは、「不思議と温まる」の部分である。

そう、枝折さんの作品は、切なさを感じるストーリーも多いのだが、読むと「不思議と心が温まる」。書評では「猟奇性を感じる作品もある」「アバンギャルドだ」などと書いたが、全くグロテスクさはない。

どの作品も、人間存在に対する愛情を感じるのだ。

多分、彼女はいろいろな人を観察するのが好きだろう。
しかも、興味と愛情に満ちた目で、観察しているはずだ。

人間の営みにおける、幸福も、エモさも、切なさも、愚かさも、哀しみも、すべて慈しむ。そんな文章。だから、心に沁しみるのだ。

テクニックだけならいくらでも後づけできるが、文章の「味」は変わらない。人間性そのものが、反映されるから。

次の作品集も早く読みたい。そう思った土曜の深夜。

※書評に書いた「獣」は似合わないので、「ケモノ」にしましたw


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ネットで検索したら「ネット乞食」という言葉に出くわしました。酷いこと言う人、いるなー。でも、歴史とたどれば、あらゆる「芸」は元々「乞食」と同根でした。サーカス、演芸、文芸、画芸しかりです。つまり、クリエイトとは……、あ、字数が! 皆様のお心付け……ください(笑) 活動のさらなる飛