見出し画像

<「ジョジョの奇妙な冒険 クレイジーDの悪霊的失恋3」感想> もっと花京院が見たかった。



★★★☆☆
Amazonにレビューしたものです。

著者:カラスマタスク、上遠野浩平、荒木飛呂彦
ASIN ‏ : ‎ B0C3LSW1B8
出版社 ‏ : ‎ 集英社 (2023/6/19)
発売日 ‏ : ‎ 2023/6/19


あれ、もう終わり?

てっきり全部で5、6章の1、2章ぐらいのところかと思っていたのですが。

最終巻ということで、ホルホースの目的も一応解決し、それぞれの課題を乗り越え、涼子ちゃんもなんとなく理解し受け入れられ、仗助も失恋したようなのですが。
パタパタと終わった印象でした。
よくわからない謎はまだ残ってますよね。ホルホースも言ってますが。そもそもなんで杜王町に鳥は向かったんだとか。
しかもなんとなく侘しい不穏な空気もあり。
スッキリしません。

他に微妙に感じる点としては、

1つには、主人公が誰かわかりにくかったこと。

題名からは、仗助。
でも、涼子ちゃんで始まり、ホルホースで続き、、と主役が次々に入れ替わって行った感じで、仗助はむしろ後半出てくる感じでした。
群像劇だったのかもしれませんが、漫画の主人公はもっとはっきり一人に絞った方が良かったのかなと思います。少なくとも話の初めは。
話が進めば、カメラが切り替わって脇にスポットを当てた方が話が深く膨らんでいくと思いますけど、最初の1、2巻だとコロコロ変わると共感しにくくて話に入り込みにくいかもしれません。
原作の岸辺露伴のスピンオフ漫画では、仗助はいても顔は出てきませんしねえ。

仗助をしっかり主人公にして、4部の前のほんのちょっと若かった彼の成長物語とかでも良かったかも。それこそパープルヘイズみたいに。
本編では、康一くんの成長が目覚ましく、主役の仗助は最初から最後まで完成形だったからなあ。承太郎でさえパワーアップしたのに。。。
その前は仗助にも未熟な時があったんだーとか。
さらに、幼少期の病気の後からわけのわからない悪霊につかれていたちょい不良が、訳のわからない外人にスタンドについて教えてもらいながら受け入れていく、上手い使い方をマスターしていく、、とかだと、3部4部を知らない人や、スタンドやジョジョそのものを知らない人にも受け入れやすかったかも知れませんね。

あと失恋というか、、
15歳だからもうちょっと高校生男子らしく恋してほしい。。
仗助くんはあれか? 自分の母親みたいな気が強いけど、どこか寂しげな年上好きか?

もう1つは、
敵役がしょぼくて弱すぎる。

鳥はあれでいいと思うけど、鳥を使うのが、、うーん。
逆ギレは荒木先生にはよくあるキャラだけど、そればっかりもなあ。
ディアボロみたいに実は強いんですみたいな意外性があるとかねえ。
そんでDIO様が出てくると、、、
食われちゃうんですよね、そんじょそこらの子悪党は。
強すぎるんですよ、DIO様は。
過去がメインになって、現在の話が弱くなっちゃう。
まあそれをいうなら承太郎もですが(似てない)。

仗助と、ホルホースボインゴコンビ、花京院という組み合わせは面白い発想だと思ったんですけどね。
ホル&ボイはもっとギャグよりでもよかったかも知れません。見た目変わらず自信満々に見えて実は、、みたいなのでも。

まあ終わってからいっても、
無駄無駄無駄無駄無駄ーーー。


オウムの能力では説明のつかない、時を超えた邂逅。
(花京院の経験の追体験なら花京院と会話はできないはずだし、過去に干渉できるとすると能力内容も変化し矛盾を生じる)

聡明な花京院は、涼子ちゃんの精一杯の励ましを見抜き、己の運命を悟ったことでしょう。
(もし花京院が勝利し無事に帰っていたら、大きくなった涼子ちゃんはそれを知っていて「(当然)勝ったから大丈夫」となる。何より今も近くにいるのなら、いきなり謝ったりしないし、「なんで若返っているの?」となる)

でも彼は運命を受け入れ、仲間との戦いに戻っていきました。
大きくなった彼女の姿に、自分達の勝利を信じて。

彼は幸せだったでしょう。

涼子ちゃんもお従兄ちゃんの選択を受け入れられているとよいのですが。


せっかく大好きな花京院の絡む話が始まって期待していたんですが、、、
終わっちゃったよ、しょんぼり。

もうこれは二次創作するしかないかなあ。(笑)



この記事が参加している募集

読書感想文

マンガ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?