デートDV ー相手方の妹ー

#デートDV の証拠を集めるにはスマホの録音アプリが有効。だが10年前の私は知識が足りなかった。監視されていたが「仕事に行く」と言って家を出る。

職場には有休を申請しておいた。近くの電気店でボイスレコーダーを購入。カフェで時間を潰し、何度かテストをして家に帰った。

夕食を終えると些細なことで因縁をつけ、私を詰る交際相手。理由は皿を洗い忘れていたから。

暴力が始まり、私は録音ボタンを押そうとポケットに手を。

不意に蹴られ、倒れた瞬間にレコーダーが床に落ちる。

「なんだそれは」取り繕う間もなく、相手方はそれを拾い上げ、次の瞬間には水の貯まったシンクの食器の中に投げ入れられた。

「裏切られた」「信じられない」「ずっと盗聴していたのか」暴力は止んだ。代わりに次々と罵倒の言葉が投げつけられる。

隣の部屋に入りどこかに電話をかける交際相手。終わったらまた殴られるのか。私は部屋で座り込んだまま動けない。

相手方が戻ってきた。
「妹にお前のしたことを言った。『盗聴するなんて信じられない。そんな人だと思わなかった』って」

呆然とした。誰も私の味方をしてくれない。

「別れるなら慰謝料だからな。お前は嘘をついてレコーダーを買いに行った。持っている金を全部渡せ。今回の慰謝料だ」抵抗したが結局金は取られてしまった。

渡したくないと私が言えば「弁護士を立てて慰謝料を請求する」と脅された。どこにも逃げ場がない。

しばらくの間は暴力が無くなった。しかし「盗聴されているかもしれない」「お前は信用できない」言葉で次々責められた。仕事にも行かせてもらえなかった。

次に相手方が私に暴力を振るうまで、3日も無かった。

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