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ちょっとしたことを楽しみにする


今、朝の4時54分。

少し前に階下で母の小さな声がして、トイレに連れて行った。

父を呼ぶピンポンが壊れているから鳴らなかったと母は言う。
試して鳴ったら父が起きるかもしれないから、そのままなるべくそうっと部屋を出る。

今日の母は動きが良く、トイレはとてもスムーズだった。

中のパッドを取り替えてまたベッドに寝かせる。
そこで、私が『湯たんぽまだ暖かいかしらね』と(余計な一言を)言ったせいで、触るとまだ冷たくはなかったものの、母が取り替えて欲しいと言う。

お湯を沸かしている間に中のパッドを外に捨てに行く。

その僅かな時間。
夜空を見上げるのが楽しみ。

白みかけたまだ暗い空に明るい星と、欠けた月が見えた。
冬は寒いけれど空気が澄んで空が綺麗だから好き。

月と星を見るのは子供の頃から大好きで宇宙に行くのは夢。
私が生きている間に気軽に宇宙旅行できるようになるだろうか。

ともかく、ちょっとしたこの時間が途中起こされて眠くても、『星が見えた。月が見えた。』と嬉しい。

お湯が沸いた頃戻って、湯たんぽを作り母の足元に戻した。

言うのを忘れてしまったけれど、
今日は母の誕生日だ。

もうすぐまた起きるから、その時に言おう。

私はまた眠るかこのまま本を読むか思案中。

今日は午後友達が最寄りの駅まで来てくれる。

来週の旅行の諸々打ち合わせの為に。
あときっと私のガス抜きのために。
最近父が心配で旅行も大丈夫かなぁと気がかり。

今回の旅の目的は観光もあるがメインは私のお世話になった2つ前の赴任地を訪ねるのだ。
向こうでもお会いする人達の約束があるからキャンセルは避けたい。

私は周りに恵まれている。
会いたい人、会ってくれる人がいるのは本当にありがたい。

昨日も、昔一緒に働いた年下の女性とLINEで話をした。
彼女もお母様の介護をして、7年前にお母様は他界した。
やはりとても大変で、でもだからこそ私の大変さも理解してくれて、ほっとした時間だった。

周りに助けられて、まだ頑張れそう。
そんなふうに思えた。

また明日も、おむつ替えの時に綺麗な夜空🌌を見るのが楽しみだ。

介護の最中でも、こんな風にちょっとした楽しみを見つけよう。

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