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シレトコ よかトコめぐり〜知床連峰

7月に念願の羅臼岳登山を果たしましたが、山頂から連なる知床連峰の山々を間近にすると、もっと先へと行かずにはいられなくなりました。

なんとか天気の良い日に休みを調整して、2日間の山旅へ出発!

1日目 岩尾別登山口〜羅臼岳〜二ツ池キャンプ地

前回は雲海に隠れていた知床五湖が彼方に見えます

7月の登山から2ヶ月弱。季節は進んで、お花畑の顔ぶれもすっかり変わっていました。

エゾオヤマリンドウの群れに感激!
イワギキョウは凛として
7月、白い花で楽しませてくれたチングルマが綿毛をなびかせています!この姿もかわいい
ひっそりと咲いていたゴゼンタチバナの花は赤い実へと変わっていました
チシマクモマグサ、よーく見るとかわいい花

キノコも目につきます。秋ですね〜!

ニョキッと
絵に描いたような赤いキノコ
コロポックルが出て来そう?
こちらはどっしりと鎮座

羅臼岳到着!秋はまだ遠く、暑さでバテ気味。山頂で塩の効いたおにぎりを食べて元気回復。

ウトロ方面。海と空、2色のブルーがきれい!
山頂直下の岩でコケが花を咲かせていました。みんな生きてる

さて、ここからがいよいよ本題。知床連峰硫黄山へと続く縦走路へと進みます。

緊張の分岐点。やれるのか、私!?
まだまだ夏空
タカネトウウチソウは涼しい顔して咲いてます
紅葉したウラシマツツジ、つやつやです
俯いた姿がかわいいミヤマサワアザミ

花たちに元気づけられながらも、炎天下の登りにへばって思わず寝っ転がりました。

空が青すぎるよ〜

寝転んだ道の脇に何気なく目をやると、ガンコウランの黒い実が潜んでいました。わ〜、見たかったヤツ!俄然テンション上がってきました。

草に埋もれてるから見落とすとこだったよ〜

力を振り絞って歩いて行くと突然目の前に今日のゴール、二ツ池キャンプ地が現れました。おお〜、あとひと踏ん張り!

今行くよ!

と歩き出しましたが、険しい道。ハイマツの藪漕ぎしながらの急斜面で「もういやだ〜」と思わず言ってしまいます。精神的にも肉体的にもハードな道、出発から10時間半でようやくキャンプ地にたどり着いきました。

他に誰も来なさそうだし、池に飛び込むか?なんて思ってたら、後から人がやって来ました。早まらんでよかった〜。

楽しくおしゃべりしながら夕食を取って、早めに就寝。クマ生息地での夜、一人じゃないのは心強い。

2日目 南岳〜知円別岳〜硫黄山〜硫黄山登山口

朝、今日も快晴!

これから歩く峰々が朝日を浴びて

元気に出発しましたが、いきなりの藪漕ぎ。足元の小さな植物たちに励まされながら進みます。

空に向かって伸びる!
コケモモの群生、クマの好物だよね?

知床連峰でも一部でしか見られない夏の花シレトコスミレ、奇跡的に残ってたりしないかな〜なんて淡い期待を持っていましたが、あるわけなかった。会いたかったよ〜!

花の姿を想像しながら葉っぱだけ観察

道は狭い尾根に差し掛かりました。そろりそろりと進みます。

風が強い〜
遥か彼方に見えていた岩峰『こけし岩』が迫ってきました
砂礫にきれいなグリーンのカメムシ。「お互いがんばろう!」と勝手に励まし合う

砂礫の斜面を慎重に下ると、目の前に現れたのは壁のようにそびえる山肌。そしてそこにへばり付いている急登の道。

はぁ〜、これを登るったい・・
花に励まされながら、休み休み登る

いよいよ、最後の山『硫黄山』が目前に現れました。カッコイイな〜!

雲がどんどん通り過ぎて行く

岩場を慎重に登って山頂到着〜!あいにく雲が出て何も見えませんが、たどり着いた喜びでそんなのどうでもいい感じ。

いつも遠くから眺めていたトンガリのてっぺん!もちろんこの後、この岩に登ってはしゃぎました

戻しておいたアルファ化米の赤飯にレトルトの冷や汁をかけて食べたら下山開始。赤飯についてた塩も投入して塩分補給もバッチリ。先はまだまだ長いのです。

頼りになる道標、ありがとう

長い渇れ沢を下っていると、後方からキャンプ地で一緒だったお兄さんの声が。

クマがでたよー!

なに〜!?

足場の悪い岩の沢をスピード上げてズンズン下ります。お兄さんも猛烈に追いついてきました。

クマ出現で駆け下りた渇れ沢

一息ついて話しを聞くと、沢の左から現れたクマが前方に向かって行き、しばらくすると右手の茂みに消えていったとのこと。

私からは姿は見えませんでしたが、この先にはミズナラの森も待っているので気を引き締めて進みます。

この辺りは『硫黄山』の名の通り、硫黄の噴き出した(?)場所があちこちに。昔の硫黄の採掘場跡もあって、当時の様子を想像しながら通過。

黄色がきれい!

いよいよオホーツク海も間近になってきました。登山口まであと少し!

炎天下は続くよどこまでも

2日目、ちょうど7時間歩いて登山口に到着!予約していたタクシーの時間10分前。ちょうどいいではないか!後は帰って温泉入ってビールだ!!

と思っていたら待てど暮らせどタクシーが来ない。電話したら「あれぇ、どうしたんだべ?」って、こっちが聞きたいわ!

結局2時間遅れでやって来たタクシーにお兄さんと同乗して岩尾別登山口へ。

最後のタクシー問題で微妙に後味悪くなりましたが、そこは置いといて・・

暑さとハイマツの藪漕ぎで超絶ハードな道のりでしたが、そのご褒美の眺めは素晴らしかった!頑張った甲斐があったというものです。うん、我ながらよく歩いた!

知床自然センターで買ったガイドブック。事前に読んでいたおかげで、楽しさアップ!


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