第5回・小説草稿。仮題:「スマトラでウルトラゾフィー:亜空神界流転抜転編」(仮
ミズウエ・シティー、No.7
ドラマは一度、過去に戻る。
海。
空を舞うプテラノドンのフロック。
海に浮かぶ巨大都市。
低空スクーターで水路をかり、帰宅する少年。
ドーム型の一般住宅。
住宅本体は地下。
一般的には地下3階建てで、
地上部はリビング・ルーム。
キッチンの景色。
冷蔵庫、電子レンジ、食器洗浄機、壁一面に葉物野菜が育てられている。
日当たりの良いスペースには水耕栽培のジャポニカ・ライスの青々とした茂みが見える。
コンビニのお惣菜売り場のような、ガラスケースから緑色のミカリが漏れている。ハイドロポニック栽培される遺伝子組み換え鶏肉の部位が点滴用の透明ケースのような容器で栽培されている。。
インターアクティブ・ホログラム・シリと話す、老女。
帰宅した少年の体が光でスキャンされドアが開く。
骨格認証で開くドアだ。
「連続30日参加お疲れ様です。
成績優秀者5名の発表です。」
射撃訓練を怠らない市民達
マシンガンの分解講習を受ける子供達。
インターアクティブ・ホログラム・シリが消え、
リビング中央壁に映像が映し出される。
赤いスーツを着た中年美魔女の笑顔が映し出される。
祝・大統領からのメッセージ。
花火映像が3回映し出される。
リビングに集まる家族。
「元気? 昨日はごめん。途中で旦那が帰宅したからビックリしちゃって。」
「悪かった、収録中だってサインが灯っていなくて、SPも知っているだろうと思ったのか何も言ってくれなかったんだ。」
笑顔で肩をすくめる大統領夫。
水上シティー超空。
カラスの鳴き声に似た声、明らかにお互いの意思を確認しあっている。
反転し、旋回落下した一匹のプテラノドンが海に突き刺さり大爆発する。
数機のUFO型ドローンが各ビル屋上から静に浮かび、現場に急行する。
爆音と水しぶきが静まり、何もなかったような景色にもどる。
水上都市に、警報なし。
外で、イミューのような、巨大鳥類型生物に跨がり、競争を楽しむ子供達
日常の風景。
沈む残骸を回収するUFO型ドローン。
腹が爆発し、骨組みが剥き出しになったプテラノドンが、海中を都市に向かってドルフィンのように泳いでゆく。
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つづく。