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第4回・小説草稿。仮題:「スマトラでウルトラゾフィー:亜空神界流転抜転編」(仮

トリケラ詳細説明

トリケラ・フェイスを、自分の目で見たのは初めてだった。

ミッシー、そしてグレンもネットで最新兵器の情報チェックをマメにしている。

あの顔がニュッと現れ、それが何か理解した瞬間、全てを悟った。

超高空から垂直落下するバンカー・バスター型のプテラノドンと違い、

トリケラ・フェイスは中空からの攻撃と、

市街地での接近戦を想定しデザインされた生物兵器だ。

トリケラと違いトリケラ・フェイスは歩行を得意とはしていない。

胸部に多様の銃や砲台を装着し、尾ひれに軽量性の武器も装着出来る。

ゲリラ系フリーダム・ファイターが、もっとも出会いたくない、生物兵のNo..1だと言われている。

だが、なぜこの車を獲物と思ったのか皆目見当がつかない。

民間登録済みだし、ステッカも屋根に貼ってある。

海苔男のビジネスは、世界でも、いや水上都市でも、知るヒトぞ知るミュージックレーベルだ。

トリケラ・フェイスの襟巻きトカゲ型、

正確には、グレンとミッシーの前に現れたのは、

ネット上で、生物兵器マニアがそう呼ぶ品種だ。

ミズウエ・シティーが彼ら原住民のスペースに攻撃を仕掛けるさい、

使用する生物兵器の中でも最新型である。

草食型のトリケラと違い、

プテラノドンベースの型は、

全て肉食のため、

維持コストが割高になる。

わざわざ、プテラノドン型を送り込むだけでも、

重要物件であるはずなのに、

これがトリケラ・フェイスで、

それも自分達を狙っているのはまさに異常事態である。

前方からの攻撃だけでトリケラフェイスを迎撃するのは、

スティンガーミサイル5発でも速射できるのなら、

可能性もあるかもしれないが、

ハンドキャリー型のウェポンだけでははほぼ不可能と言える。

トリケラ・フェイスの「襟巻きトカゲ型」には、

カメレオンと同じく、

デジタルカモフラージュも標準搭載された品種で、

草食でも肉食でもない雑食型で、

平均寿命も人間並とされるため、

猛者によっては、

地上月面間シャトルバス並のサイズにまで成長すると推測されている。

トリケラやブロントの歩行型の数少ない例からの推測でしかないが、

運動能力が著しく劣化するとは、今の所、考えられていない。

雑食動物は、肉食よりも、敵、獲物に対して、

狡猾でサディスティックな性格であることは自然界の例が示している。