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おすすめ書籍 ーインビジブルー

やる夫シリーズって知ってますか。

2chで生まれたキャラであるやる夫のAAをはじめ様々な作品のキャラクターのAAを駆使して、物語を作るものです。自分がはまっていたのはもうかれこれ10年位前かと思います。

そんなやる夫シリーズの中で面白かった作品の一つに「カルピス・タイム」という物があります。◆w.XRTp5c8I氏作のカルピスを題材としたショート・ショートが6編上梓されています。

その中でおすすめは第5話。父と子の許し合い。やらない夫の「ツケ」の支払い。そんなことを思うと今でも目頭があつくなります。゚(゚´Д`゚)゚。

◆w.XRTp5c8I氏の作品で他にも「やる夫達は戦後の裏舞台を戦い抜くようです」という作品も面白いです。第一話のやる夫がシンジに銃口を向けるシーンは感動でこれもまた。゚(゚´Д`゚)゚。。

両作品ともドラマチックな展開の作品ではあるものの、感情の表現が抑制的なタッチになっているところが、自分ははまってしまいました。

また、「戦後の裏舞台」については背景となる昭和史の部分が非常にしっかりしていて、かつあまり知られていないような出来事を題材にしているため、時代考証がしっかりとした新鮮な時代劇を視ているような感覚でした。

さて、カルピス・タイムの著者◆w.XRTp5c8I氏の(中の人?)である坂上泉氏がなんと小説家デビューをしておりました。(゚Д゚)!今回読んだのはデビュー作「へぼ侍」ではなく某サイトで評判のよかった2作目の「インビジブル」。

重厚な昭和史の知識をもとに、あまり知られていない昭和史の負の部分(その部分が一番のミステリーか)を題材にしており、本当に時代考証がしっかりしている時代劇を視ているようだなと思いました。

昭和という時代を丁寧に描写しているし、その時代の暗い部分を描いているところなど、松本清張に重なる部分があるように思えます。松本清張作品が好きな方試しに読んでみてもよろしいかと思います。

そういえば、「戦後の裏舞台」においては、有名人がいろいろカメオ出演するのですが、今作においても有名人っぽい人が何人かご出演しております。だれか当ててみるのも面白いかと。

本作で一番心に残ったのは帯にもあるように、はぐれ物バディの心の交流の部分だと思います。方やエリート官僚。方や中卒の刑事。この二人が次第に心を通わせていきます。

主人公の名字が新城なので、なんとなく皇国の方を思い浮かべながら序盤主人公のビジュアルを考えていましたが、ちょっと無理があったので、結局主人公はやる夫として脳内変換しました。守屋はるろ剣の齊藤一で脳内変換。他の登場人物も誰で脳内変換可能か考えてみると面白いかと。

一気に読み終えてしまいました。AA作品はただで落ちていますのでカルピスタイム、あるいは戦後の裏舞台を読んで面白いなと思ったらおすすめの作品です。やる夫板でスピンオフなんかあったらなー。m(_ _)m

#インビジブル #坂上泉 #やる夫シリーズ #時代小説 #ミステリー