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2024年3月25日

2024/03/25 07:19

映画館へはひとりで行くのが好きだ。
学生の頃は友達と連れだって映画を観に行っていたが、会社員になるとお金も時間もある程度自由になり観たい映画を自分のタイミングで観られるようになった。
しかしここ最近はめっきり映画館へは足を運ばなくなった。
年に1回あるかないか。
今ほど簡単にどこでも映画を観られる時代はないだろう。車での移動中にスマートフォンで流し観ができるほど身近で簡単なものになった。便利だが、没入はできない。

好きなラジオ番組で紹介されていた映画を観ようと思い早速近所の映画館の上映スケジュールを確認した。
先月公開されていて、現在は1日に1回上映。しかも午後1時35分から開始という中途半端な時間。そこに合わせて自分の行動を決める。そうそう、映画を観るってこんな感じだった。

観た映画は中年のトイレ清掃員の日常を描いた作品。
判で押したような毎日を過ごしているように見える主人公は、生きることを楽しんでいる。世間の音を雑音か必要な音かで丁寧に分けて、仕事をきっちりこなし、銭湯の一番風呂で身体を清めて一杯引っかける。本に目を落として眠たくなったらそっと眠りに落ち、朝は外から聞こえる竹箒の音で目を覚ます。
玄関を開けて空を見る。空の表情に微笑みを浮かべる姿は、少なくとも私が会社員をしていた頃の姿とは重ならない。こんな生活に憧れる。

習慣。ルーティーンとも呼ぶべきか。近頃はこの習慣について考え少しずつ実行するようにしている。どんなことを習慣にするかの判断基準は、自分がやりたい、なりたい、そう思えることを習慣に組み込むこと。世界から聞こえる音を聞き分けて。

木漏れ日が象徴的な映画でもあった。
その瞬間にしかない景色。
諸行無常。と、見えた。

2024/03/25 07:34

タイマーが鳴ったので今日はここまで。

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