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Lolita is DEAD?(UNDERCOVERってLolita?)

という訳で前回、GU×UNDERCOVERのコラボについて書いた訳なのですが、

そう言えば、NUMBER(N)INEは書いたけど、UNDERCOVERに関しては書いてなかったなと思ったので書いてみようかと思います。

NUMBER(N)INEに関してはコチラ。


UNDERCOVERは1990年にデザイナー高橋盾氏が設立したメゾンです。

A BATHING APEのデザイナーであるNIGO®︎と共にショップ『NOWHERE』を出店し、そのキャリアが本格化します。

後に裏原系と呼ばれるメゾンのパイオニア的な存在です。

その名前は瞬く間に広まり、設立初期のUNDERCOVERのアイテムはその生産数も非常に限られた物であったことから入手困難となり、市場ではプレミアが付いて販売されるようになります。

そのテイストは一貫してパンクの精神が根底にありながらも、遊び心と華やかさを持ったデザインで、本人も『モードとストリートの間にある』と評す通り、普段着用する事を念頭に置いた洋服作りをされています。

NIGO®︎氏がHIPHOPの色が強かったことからも非常に相性は良かったのでしょう。

自身がVivienne Westwoodから影響を受けていると公言されていることからも、非常にパンクな要素が強く根底にあります。

MILKの大川ひとみ氏にも影響を受けた事から、日本におけるパンクファッションに非常に精通していた事により、日本の可愛い文化とパンクを合わせたというのも非常に素晴らしいものでした。

トレードマークのスカルとベリーを合わせたモチーフなどは、非常に大川ひとみ氏の影響が色濃いと感じさせられた事を覚えています。

鏡の破片が刺さったジャケットや特撮に出てきそうなヒーローを模したようなスーツ、穴だらけのニットなど、随所にパンクを思わせる要素が散りばめられている。

しかし、そのどれもが決して汚さを感じさせる物ではなく、人の欠損を想起させるような現実を突き付けるようなものがあります。

デコラティヴな洋服もありますが、上品な毒気を持った作品が多いと解釈しています。

裏原系のデザイナーとしては非常に珍しく、ウィメンズ、メンズの両方をテイストを変えてデザイン出来る稀有なデザイナーだと思います。

2015年には自身のデザイナー生活25周年を記念した回顧展を東京で開催するなど、その評価は世界が知る所です。

国内のみであるとは言え、美術館で洋服を個人の名前で展示出来るのは日本では川久保玲氏と高橋盾氏位なのではないでしょうか?

高橋盾氏は非常に日本的な感性を持つデザイナーであると思います。

なぜかと言うと、この人のクリエイションは基本的に『可愛い』んですよ。

何故、日本の可愛い文化というものにUNDERCOVERが入っていないかというのがいつも疑問に思います。

個人的にUNDERCOVERは、Lolitaちゃんの受け皿になり得るメゾンだと思っています。

甘々な服装を好む女子でも偶には少しクールな格好をしてみたい。

そんな時、多くのLolitaちゃんはMILKに流れます。

基本的に可愛いをベースにパンキッシュな要素を持つMILKは可愛い毒を持つ洋服を絶えず製作していますから、その要望を満たす事が出来ます。

しかし、基本的にMILKの洋服はガーリーなのです。

甘酸っぱさはくれるけれど、適度な塩辛さは決してくれない。

そんな時におすすめなのがUNDERCOVERなのだと思います。

ロリータ服が高級チョコレートならば、MILKはアーモンドチョコレートとするならばUNDERCOVERはクッキークランチの入ったチョコレートです。

そして、Lolitaちゃんにお勧めする理由がもう一つあります。

それは、素材の質がメチャクチャいいよ!という事です。

MILKガールの悩みの種は、どれだけ可愛いものであったとしてもその質がイマイチという事です。

前述したライダースジャケットなどは、可愛い色合いにする為にどうしても合皮を使用せざるを得ません。

合皮はどれだけ丁寧に手入れをしても、その寿命は悲しいかな5年から6年です。

その辺りがネックになって諦めるという事もあるのではないでしょうか?

そんな時は、是非メルカリでもヤフオクでもラクマでもUNDERCOVERを検索してみて欲しいのです。

ウィメンズならば比較的安価なものが見つかる可能性が非常に高いです。

メンズは結構プレミアが付いていたりしますが…

と自分では思いがけないプレゼンの仕方をしてしまったなと思います。

Viviennneを着ている女子も良いですが、UNDERCOVERを着る女子もナカナカに可愛いと思うのですが、残念ながらあんまり見ないのが現状です。

そして僕は『可愛い』がネックゆえに高橋盾ではなく、宮下貴裕氏を選んでしまったのです。

その証に僕はUNDERCOVERのアイテムを一つも所持しておりません…。

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