#90 2011.3.29

来年で10年なんですね。
凄く色々ありましたよ。
13歳が23歳になったんですもん。

JFAが #サッカー日本代表観戦記 なる企画をやっていたのでそれに乗りますが……今まで7試合に行った日本代表戦の中でも、やっぱり特に、特に印象に残るのは2試合。一つは当然ながら初めての観戦。これは色んな意味で別枠と言えば別枠でしょう。そしてもう一つは……やっぱり2011年3月29日の大阪長居スタジアムです。


日付……というより、「2011年3月」という部分でピンとくる方もいらっしゃるでしょうか。
東日本大震災復興支援チャリティーマッチ、日本代表vsTEAM AS ONE(Jリーグ選抜)の試合です。
今でも強烈に覚えてますよ。確か母親が意地と根性でチケットを取り……サッカー部時代の友人数人と、その親とで観に行ったんです。この試合は「二度と観られない試合」というよりも、「もう一度観られるような状況にはなってほしくない」という複雑な試合ではあるんですけど、同時にこの試合……というより「あの瞬間」を現地で観れた事は一生に渡ってその幸運と色んな人の努力に感謝しなければならない瞬間でした。チケット争奪戦を制した母を含め。

私はガンバファンですので、まず目の前で遠藤保仁、ヤット大先生のフリーキックを観れた時点でテンションはハイですよね。結果から言うと日本代表が2-1で勝った試合なんですけど、何気に私はTEAM AS ONE側のメインスタンドに座っていたので全ゴール目の前で観れたんですよ。へっへっ。そういえば今やガンバの神、東口順昭様って正式記録じゃないけどこれが代表初試合だったんですよね。

そして一生忘れないであろう「あの瞬間」……82分、キングカズこと三浦知良選手のゴールですよ。

試合後、日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督が仰ったわけですよ。

わたしはゴールを決められるのは嫌いだが、わたしのキャリアの中で相手に決められてうれしかったのは今日が初めてだ。

スポーツとは味方と敵がいて初めて成り立ちます。なので、ゴールが決まるという事は一方は歓喜し、もう一方は落胆するものです。満員の長居スタジアム、あの日あの場所にいた全員が総立ちになって歓喜する瞬間……私はまだ23歳ですし、これからも色んなサッカーの試合を観続けていく事でしょう。ですが、スタジアムの360度、一つのゴールに全員が歓喜する瞬間を観る事は多分一生ないと思います。
あんな瞬間を産み出せる人が、果たして世界に何人いるというのか……。感動を超えた何かがあの瞬間には詰まってましたね。あの震えは今でも自分の中に息づいています。

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