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PEOPLE1と17時の鐘

放課後のチャイムがなると、僕らはいつも無敵だった。

家に帰ったら急いでビリビリのテープで綴じられているカバンを取り出し、3DSとデュエマのデッキと紙幣の入っていない財布をその中に入れ、チャリでいつもの公園に行く。

サッカーをやって、水遊びをして、砂利の上に座ってDSを開いて、狭いベンチの上でデュエマをやって、サッカーをやって、、、
いつも僕らはこうやって過ごしていた。

17時の鐘がなるまで。

小学校から帰ってたかだか2時間もない遊び時間をあれだけ全力で遊びつくした僕たち。
夕方の鐘が鳴るとその冷めやらぬ興奮と、若干の疲れと、まだやってない宿題に対する嫌悪とが入り交じったまま、僕らはいつものようにそれぞれの帰路に着く。どうせ明日も会えるのに…


ここからが本題です。

私の好きなバンドPEOPLE1を聞くと、そんな無敵だったかつての小学校生活が思い出されるのです。

最後の授業のチャイムがなったときの安堵感。
早く終わらねぇかなぁと先生の長い話を聞きながら帰りたくてウズウズしている帰りの会と、サヨウナラの挨拶で一気に解放された興奮。
置き傘を振り回しながら駆け足で家に帰るときのワクワク感。
夕方5時頃に帰る後味のある切なさ。
明日の学校に対する少しの嫌悪感。

PEOPLE1の曲にはそんな雰囲気が込められている気がするのです。なぜか。

以下、おすすめ曲をあげます。
お気に入りのフレーズを添えて。
是非聞いてください。

『魔法の歌』

僕はこういう人だから
自分を愛してあげられない
そんな自分を愛している自分にだって気付いているんだよ


『東京』

不思議な気分だな
消えない街の明かりが
こんなにも惨めにさせるのか


『113号室』

ああ夜が明けそうだ
もう終わりにしなくちゃ
僕はただずっと君とゲームをして勝ったり負けたりしていたいだけなんだけどな


『PEOPLE SAVE THE MACHINE』


『フロップニク』

1981年に生まれて2008年に死んだ
思っていたより僕らは大人に大人になれなかったんだ

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