見出し画像

家の中に春を呼び込んで

今日から1週間休薬なので、【治療日記】もしばらくお休み。
自分の記録のためと、同じ病気の人の参考のためにと書き始めた【治療日記】だが、意外に読んでくださる人が多く、一緒に喜んだり不安がったりしてくれて、本当にありがたい限りだ。
でも、毎日病人の話を読まされても面白くないと思うので、今週は病気とは関係ない話をいろいろ書こうと思う。

桜の開花が今年はどうやら遅いようだ。
少し前に私が「今年はお花見できるかなぁ。おうちに桜があったらいいのになぁ」と言うのを聞いて、夫が「桜を買おう!」と言い出した。
でも、友達に、桜はすごい勢いで成長するし、毛虫も多いし、花や葉っぱが散るし、いろいろ大変だと聞いていた。確かに庭を見せてもらうと、30年くらい経っているような立派な桜だったが、実はたったの8年だというからびっくりした。よほど環境が合っていたのか、周りへと根を張り、まだまだ成長しそうな勢いだった。その友達は結局、桜を抜いて処分したのだが、それがまた大変な作業だったという。

私も今の家を建てた時に「桜を植えたい」と言ったが、母に大反対された。住宅街なので花びらや落ち葉があちこちの家に飛んで行ってご近所問題になる、と。それも確かにそうだなと思い、あきらめた。
ちなみにこの後、母が勝手に「珍しいから」と八重のハナミズキを植え(母は園芸屋に勤めていた)、それがまったくかわいくないばかりか、花も葉も散り放題で、風向きからお隣のガレージに全部たまっていき、何度も謝りに行くことになった。「気にしないでいいですよ」と隣の奥さんは言ってくれたが、毎年心苦しくて、数年前に抜いてしまった。

そんなこともあるので、桜を植えるのは怖い。とても広い庭でもあれば別なのだが。
そこでふと思い出したのが、桜の盆栽だった。
もう10年以上前になるが、友達が妊娠中に絶対安静となり、家から出ることもほとんどできなくなってしまったことがあった。季節は春。何か家の中でも楽しめることはないかなと考えて、桜の盆栽を贈った。
とても小さなものだし、たいして花もつかないが、その時は喜んでくれたし、盆栽を育てるのは難しいのに、数年間はお世話をして楽しんでくれたようだった。(今はもう枯れてしまったかもしれない。最近その話が出ないので確かめていない)

夫に「桜の盆栽がほしい」と言うと、すぐにネットで調べて注文してくれた。届いたのは2本植えられているかなり大きめのもの。
でも、ただの枯れ木というか、棒っきれみたいなもので、これに本当に花が咲くのだろうかと若干不安になった。

何の芽も出ていない


しかし、毎日水やりをして太陽が出ている時は外に出していると、枯れ木から緑の芽が出始めた。
最初はとても小さかったが、日に日に芽は育っていった。

少し芽が出た!
かなり膨らんできた!

「さくらちゃん」と呼んで、毎日芽が膨らむのを楽しみにしていた。
芽は大きくなると割れて、中からいくつもの蕾が出てきた。こんな仕組みになっているなんて知らなかったので感動!
夫が「神様ってすごいな」と言った。
本当に。神様は最高のアーティストだ。

蕾はだんだんピンク色になっていき、それがまた膨らんできた。いつ開花するのかなぁと楽しみにしていたら、今日咲いた!

まだ一輪だけ
優しいピンク色

嬉しいなぁ。
こんなに可愛いなんて。大切に育てよう。
蕾はたくさんあるから、これからいっぱい咲くはず。満開はいつだろう。今から楽しみでならない。
これで、もし体調が悪くても、家でお花見ができる。

また今年も桜を見られたことが、何より嬉しい。

この記事が参加している募集

買ってよかったもの

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?