[第34回・最終回] 退屈の群像

 ついに最終回です。

 漫画の話では「深海と空の駅」の主人公である千波のお父さんが今回は主人公です。おっさんです。周りからみると一人浮いてます(笑) ゴシップ雑誌のライターとして働いていて家族を養うために働いています。作中では「主役であることを早々に諦めて生活に飲み込まれるのを良しとしてきた」と言っています。まさに「退屈の群像」の一人です。
 

 醜い話ですが僕は常に誰かの主役でありたいと思って生きています。人前に立ったりすることが多いのですがその行動理由もそれで主役になれるなら構わないと思っているからです。むしろモブキャラになりたくないと足掻いているといった方がしっくりくるかもしれないです。
 (今まさに「none」の「ああまさに僕が死んで消える時誰かに僕は焼き付いていたい」を理解しました。)
 だから千波のお父さん(=岩崎真嗣)みたいになってしまうのが怖いです。でもいつかそうなってしまう日が来てしまうような気はします。
 

 「あなたの物語もあるかもしれませんよ」
 岩崎真嗣さんの考えていることを見透かしたかのようなミナの発言です。「シアロア」という物語を表すとしたらこの言葉が一番でしょう。もっと使われていいと思います。
 これからも感傷ベクトルを追って僕の物語を探してみたいですね。

 はい、というわけで「感傷ベクトルを語りたい」シリーズも終了です。ここまで全34回読んでくださってありがとうございました。これからのことは特に何にも考えていないのでひとまず終了という形をとっておきます。
 次回、見ても見なくてもいい「反省会」です。 

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