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2023シーズン振り返りと2024シーズンのこれから。

毎年自分がこのクラブの中でできたこと、できなかったことを振り返っているnoteも今年で5年目。

振り返ってみると、マーケ・広報・ファンエンゲージメントの観点で足りないことを見つけて新しいことを提案して進めてきた最初の数年と違って、ここ1年半くらいは少し離れた別の立ち位置で新しいチャレンジを構築し推進する機会を与えてもらっているなと感じます。

特に今年ほとんどの時間を費やしてきたマルチクラブオーナーシップ(MCO)に関しては横浜FCの発展に貢献することはもちろん、日本サッカーの課題にもダイレクトに貢献できる仕組みだと思うので、正解が無い中で進めるのは大変だけど物凄くやりがいを感じるとともに、成功させられるようにしっかりコミットしたいと思います。

新スタジアム

2022年から進めてきた三ツ沢公園再整備構想における、新スタジアムを建設し横浜市に寄贈する計画は提案撤回となりました。

スタジアムアリーナビジネスや地域コミュニティとしての在り方、ここで生み出せるビジネスメリットが多くあることなど、進めていく中で沢山勉強させてもらえた期間でした。

夢と期待が膨らむ事業がいったん白紙になってしまったことは残念だけど、新スタジアム建設のような莫大な予算を動かすには、通常は行政を中心に様々なステークホルダーや要因とタイミングが折り合って構想・実現できるものなのでまずは横浜FCとして自分たちの力でできることに向き合って現段階でやれることを最大限やっていきます。

HAMABLUEステージ

今シーズンのホームゲームでの自分の役割はほぼこれ。クラブをもっと身近に感じてもらうため、様々なゲストを呼んでトークショーをするのでとりあえず回してくださいということでMCに就任しました(笑)

ゲストの色んな情報を事前に調べ、毎試合10分ほどの事前打ち合わせを経て本番へ。
ゲストで登壇して頂いた方々の素晴らしいトークと、ウッチーさん、毎回キャスティングしてくれたプロモーションチーム、あたたかく観覧してくれた沢山のサポーターの皆さんの力によってなんとか形に出来たホームゲームイベントでした。
ありがとうございました!

◾️豪華すぎるゲスト

・ばぁどさん、みたちゃん、まほちゅん
・フリ丸、れおっくん
・オーレラエーロさん
・しずる村上さん
・伊野波雅彦さん
・ペナルティさん(ワッキーさん、ヒデさん)
・大久保哲哉さん、中島崇典さん
・久保竜彦さん
・Jリーグキング
・ポムポムプリンさん
・安英学(アンヨンハ)さん
・佐藤一樹さん
・小泉勇人さん
・永井雄一郎さん
・永田拓也さん
・重田征紀さん
・モクタールさん
・里見柚己さん(Krushライト級王者)
・いとしのエリーズさん
・カルフィンヨンアピンさん、武田英二郎選手(通訳)
・奥寺康彦さん
・ニッパツ横浜FCシーガルズ 石田監督、吉田凪沙選手、吉原美南選手、渡部那月選手、權野貴子選手、新井翠選手、中居未来選手、蔵田あかり選手

沢山の豪華なゲストに盛り上げていただきました。

横浜ダービー

横浜ダービーは、満員の横浜FCサポーターで後押しできるようにということで、クラブ内でも改めて横浜FCの設立や横浜ダービーの歴史を共有し、事前のプロモーションから様々な露出活動をしました。

◾️ポスタープロジェクト

選手、サポーター、フリ丸、クラブスタッフみんなで商店街でポスター張りを実施。その告知の様子をメディア取材もしていただきました。

◾️交通広告の掲出

横浜駅とみなとみらい駅、商業施設や横浜市役所へOOHの掲出。

◾️サポーターズボイス

想いを伝えること、共有し、繋げること。

クラブにとってのダービーの歴史、意味を選手・クラブスタッフ含めて、またサポーターにとっても応援の歴史が短い長いに関わらず言葉にすることが大事なタイミングだったと思います。
沢山のメッセージが集まりました。

自分はダービー当日はポルトガルへの出張で試合には行けず、勝利を見ることはできなかったけど最高の結果をもたらしてくれました。

商店街でのポスター張りから、サポーターズボイス、試合数日前の練習場に掲出してもらった激励の横断幕など、このクラブに関わる人たちの熱い想いが形になりました。

マルチクラブオーナーシップ

2022年11月にONODERA GROUPがポルトガル2部のUDオリヴェイレンセの経営権を取得し、日本の横浜FC、ポルトガルのオリヴェイレンセの2つのクラブを運営する企業になりました。

・マルチクラブオーナーシップ(MCO)について

マルチクラブオーナーシップとは、一般的には一つの資本・オーナーが国籍の異なるクラブを複数経営する運営形態のことと定義されます。
その仕組みの中で、同じ経営母体のクラブ間で経営のフィロソフィー、フットボールにおけるゲームモデルなどを浸透させ、選手の行き来も発生し世界中で高くなっている移籍金を効率化できたり、育成により輩出した有望な選手がビッグクラブにステップアップすることでもたらされた資金を循環させ、経営の合理化を図ることにも繋がるという理解でいます。

今年は、まずはこのMCOについての座組みの整理とプランニング、対外的に説明できる資料にまとめ、そして少しずつ国内で必要な認知獲得とPR活動をすること、国内の動きだけでなくオリヴェイレンセとしてマネタイズできる新たな事業の提案、現地と連携しながら施策を展開することが今年の大きなミッションでした。

・国内での配信決定:DAZN

オリヴェイレンセにもユニフォーム、練習着、看板などスポンサードを頂いている日本の企業様がいます。

広告効果や認知を増やすため日本での露出を増やすことに課題を持っている中、このMCOのビジョンと三浦知良選手のプレーを日本に届けるという想いに共感して頂き、DAZN様にオリヴェイレンセの全試合を配信をして頂けることになりました。

・留学事業の立ち上げ

オリヴェイレンセの新たな事業の一つとして、オリヴェイレンセU-19、今後立ち上げるオリヴェイレンセU-23での受け入れを目指して留学事業を立ち上げました。

新しい才能の発掘と、プロサッカー選手を目指す選手の夢をサポートできる取り組みとして留学生の受け入れを開始しました。

現在オリヴェイレンセU-19にはこの12月から1名が留学していて、1月にもう1名、2月にはポルトガル4部リーグ所属のペヴィデンS.C(オリヴェイレンセと育成業務提携を締結)への留学生も2名内定しています。

・永田滉太朗選手の加入

横浜FCユースからトップチームに昇格した永田滉太朗選手が、8月にオリヴェイレンセに期限付き移籍加入。

MCOの強みとして国際移籍が可能になる18歳ですぐに海外挑戦できること、海外クラブへいくとはいえ、同じ経営組織なので横浜FCとしても彼を追い続けコミュニケーションを続けられること。この挑戦を名もなきチャレンジにしておくのではなく、積極的に広報し国内外からの注目を集める必要があります。

自分も同じタイミングで約3週間、ポルトガルに出張し、現地での調整と日本メディア向けのオンライン会見の実施、更にその様子をポルトガルメディアにもプロモートしました。

・メディア向け&横浜FCクラブメンバー向けブリーフィング

このマルチクラブオーナーシップは、欧州のビッグクラブが行っているイメージや、見方によっては移籍金ビジネスばかりに目がいったり、若手選手の海外流出に繋がりクラブが弱体化するのでは無いかという誤解や不安を生む可能性もあるので、メディア向けの説明会に加え、横浜FCクラブメンバー向けに説明会と説明映像の配信を行いました。

年明けに、全体に向けた説明会映像の配信を予定しています。

・サッカー特化型オンライン英会話「Play On!」の導入

若い選手の海外挑戦、留学事業など海外へのルートを拓いていく中で、その挑戦でまずハードルになる語学の壁を育成年代から克服できるアイディアとして、横浜FCの23歳以下の選手、ユース、ジュニアユース、スクール生を対象にオンライン英会話の提供を開始することが決定しました。

アウェイ遠征と応援の力

2023シーズンは一部仕事での帯同もあったけど、チケットが売り切れて行けなかった川崎戦とポルトガル出張中だった名古屋戦、横浜マラソンを走った札幌戦以外のアウェイはすべて現地に応援に行きました。

その中で多くのサポーターの皆さんが、どんなに遠いアウェイの地でも毎試合たくさんの横断幕や旗、太鼓を運び、仕事終わりに走って汗だくでスタジアムに駆け付けてくれる姿も目の当たりにしました。
そして一緒に声を枯らして応援することでファン・サポーターがどんな気持ちでこのクラブを応援してくれているのかを改めて感じることができました。この想いは確実に監督や選手一人ひとりに届いていたと思います。

当然クラブや会社が社会に対して一企業としてやるべきことや守らなければいけないこと、掲げるミッションはあるけど、何が一番大事かというとこのエンブレムに集うサポーター一人ひとりの熱い気持ちとその存在自体がこのクラブのアイデンティティをつくっているということを理解して活動することだと改めて感じました。

スマイルキャラバン

ホームタウンの普及チームとフリ丸に本当に頭が下がります。小学校を訪問してボールを使って子どもたちに身体を動かす楽しさを伝える取り組みのスマイルキャラバン。
年間で150回を超える活動で、10,000人の子どもたちと会うことを目標に活動していました。
直近の売上や利益という数字では測りにくいものだけど、未来に物凄く大きな影響を与える、クラブにとって最も大切な活動と言っても言い過ぎではないと思います。
自分はサポートで4回ほど参加しただけですがこれを年間通してコミットしたホームタウンチームは本当に凄いです。

HALFTIMEセミナー/コミューンセミナー

HALFTIMEさんとViemoさん共催の『動画マーケティングセミナー』に登壇させていただきました。

コミューンさんの『Commune Community Days』でマルチクラブオーナーシップについてお話しさせていただきました。

横浜FCは設立25周年

横浜FCは12月25日で設立25周年を迎えました。

毎年10月29日と12月25日は横浜FCにとって特別な日だということを入社後にサポーターの方から教えていただきました。

横浜FCに関わる時にまず読んだこの書籍。
何度も読み返したけど、25周年という節目なので正月にでもまた読んでみます。

これまでよりも少し客観的に組織を見ることが増えた年だけど、クラブ内でのマネジメントやバランスをとって周りを助ける動き方というのは中でコミュニケーションを取れる自分がもっとやる必要があるなと感じる部分でもあるので、新しいチャレンジに加え、引き続きクラブ内でのコミュニケーションのハブになったり、潤滑油になれるような動きを2024年は意識してやれるようにしたいと思います。

そして、もう一度、一年でJ1復帰。

今年も大変お世話になりました!
2024年もよろしくお願いします。

よろしくお願いします🙇‍♂️