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黒い日記

DAY1
ちぐはぐな心と体。とても大きなため息をひとつ。昨日起こった小さな偶然を無駄にするのか?足りない賃金6000円。残りは私の善意?くだらない。あいつはいいよねと思わず口にしそうになって思わず口を噤む。音がなり続けるどうでもいいLINEグループの通知音。みんな自分のことばっかで反吐がでそう。何食べたとか、何をしたとかそんなのくそどうでもいい。いらないものがおすぎるってヒロトの声が聞こえる。この前、落ち込むことなんてないでしょ?なんて言われてない!って笑顔で答えた。あの時の私の笑顔はさぞや醜かったでしょう。それでも、あなたは気づいてもないでしょうね。私の中に眠る闇も、グツグツと煮えたぎる黒い感情も。"人にも動物にも余裕のある心と優しい気持ちが大事だと思う!" 3日前の私は一体何処へ。最近新しい人との出会いが多すぎて、色んな情報や感情が溢れかえって自分が潰れていく感じがする。必要な人間、必要じゃない人間。"深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ" 

DAY2
ちぐはぐな心と体、続く2日目。今日のテーマはちぐはぐな私の顔と性格。難しい、私ってなんだろう。言葉って難しい、あなたって誰だろう?分かり合えない心、分かりたいと思う気持ち。ふと、何気なく耳にはいった会話がすごくきになって思わず、あなた達と話してみたいですと声をかける。僕たち、私たちって一体何者なんだろう。抱える生きずらさは違えど、抱える孤独はすごく似ているような気がした。ずっとこんな話をできる人を探してたと彼の言葉に私と彼女はゆっくりとうなずく。ざんざん降りの雨が止んだところで、また会おうとその二人と別れた。色んな人と出会うこと、色んな自分に出会うこと。その中で、何が大事か見定めること。本当に疲れる、でも必要。

DAY3 
遮断機が下がるギリギリに自転車で滑り込んだらその勢いでスマホが落ちた。自転車を投げ出し線路に落ちたスマホを拾いにいく。私このまま死ぬのか?なんて過ぎった私に鳴り響く車のクラクション。固まっていた私の身体はそれを合図に動き出し、別に死ぬことは無かった。線路の上で一瞬思い出したのは父がお風呂の時によく歌ってくれた"Don't worry be happy" なんにも大丈夫じゃない時に、たまにこっそり歌うあのうた。父が言うDon't worry 私は言う be happy。とりわけ生きたい訳でもないが、死にたい訳でもない。まぁ、あんな駅近のろのろ電車じゃ死ぬ事も出来ないだろうけど、、色んな意味で能天気すぎるのだよ。

DAY4 
先生に薬が足りませんと伝えると頑張ってと言われ、あまりに無責任な言葉に思わず笑ってしまった。"無条件の優しさは無責任の裏返し"昔書いたノートの下書きのタイトルだが、この人と話していると本当にそれを痛感させられる。2階で寝ている猫を起こしてきてと言われ、一緒に昼まで寝た。そんな私も無責任すぎる。少し前にやった診断で ラクしてばかりではなくもっと頑張れと書かれてあったのを思い出した。でも、どうせなにか同じことやるなら楽してやった方が効率よくない?まぁ、それにしても私は怠惰すぎるけど。
 
DAY5
 閉館ギリギリの図書館の空気が好きだ。日の暮れた図書館は私の求めていた優しい静寂で、ここで一晩過ごすことが出来たらどんなに幸せだろうと思ったり。借りた本はリルケの詩集と孔子と老子についての本。何となく、津軽三味線と落語のCDも借りた。津軽三味線は私の想像していた三味線よりもとても力強く、激しいものだった。私は心を奪われると同時に私の何かも一緒に掻き乱される様な感覚を覚えた。ベンベンベンベンベン三味線の速いテンポに乗るように私の心臓も焦り出す、謎の焦燥感が昔の記憶を刺激してフラッシュバックしかけて途中でCDを止めた。津軽三味線はなんだか私の胸をとてもざわざわさせる、、。布団に入ってから、なぜか涙が止まらなかった。

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