死を覚悟した日
それは大学生の夏の日のこと。
都会ではチーズハットグという物が流行り出した頃だった。近くにそれが売っておらず作ることにした。
クックパッドで作り方を調べ、材料を買った。
家族は仕事へ行っており、夏休み中の私は彼氏を家に招いてチーズハットグを揚げる前までの工程を終えた。
生まれて初めての揚げ物だった。
フライパンに油を入れ加熱を始めた。
温度計はなくどのくらいの温度になっているかも分からなかったが、早く食べたかった為、お湯を沸かす感覚でフライパンに蓋をした。
しばらく放置すると嫌な予感がした。
測ってはないが油がメラメラと高温になってるのが
わかった。
恐る恐る蓋を開けた後、
フライパンから20cm程の炎が上がっていた。
初めて揚げ物をした日に火事を起こしたのだ。
慣れないことはするものではない。怖すぎであった。
火に水をかけてはいけないことだと分かっていたのに、パニックのあまりに盛大にかけていた。
みるみる炎は大きくなり
今まで見たことのない大きさになっていた。
これまで過ごしてきた日々を走馬灯の様に思い出し、
思い出が詰まった家がなくなってしまう悲しさや、
チーズハットグなんか作らなければよかったと
後悔しながら、死を覚悟した。
その後、幸いにも炎は無事に消えた。
結果的に、家が燃えずに済んだこと、死なずに済んだこと、彼氏の命も巻き込まずに済んでとても安心した。
・フライパンに蓋をしないこと
・油に水をかけないこと
・チーズハットグはお店で食べること
失敗から学んだことである。
皆さんも油の扱いには気をつけて生活して頂きたい。
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