マガジンのカバー画像

歌詞

7
メロディーのついていない、曲になる手前の言葉たち。
運営しているクリエイター

記事一覧

四季を彩る

常に前を向いて生きていくことは
 とてもできそうにはないから
 たまに振り返ることを許してほしい
 君が笑っていた 遠く儚いあの日のことを
 
迷ってばかりだった
 立ち止まりながら見つけた景色に
 大切な想い出が重なって
 
巡る季節の中で
 重ねてきた掛け替えのない刹那
 祈りの織りなす闇溶かす調べ
 
風光り芽吹く温もり
 大切偲ぶ風鈴の音
 夕日に輝く黄金色

もっとみる

奏でる


 遠き日に交わした言葉は
 前を見て進むための
 確かな道標となり
 胸の奥 温かな場所で
 今も鳴り響いていた
 
 強く生きること 教えてくれた
 傷付くことを厭わず 気高く
 その真心を貫き通す君の姿が
 
 残された香り 四季を奏でる
 夢幻(ゆめまぼろし)ではなく
 痛みを伴い 教えてくれるは自分の鼓動
 
 まだ在りのままの姿で生きている
 大切なもの見失わないでいられるのは
 雪月

もっとみる

Night Aquarium


 
目を逸らしたくなる現実
 隠したかった醜い心
 溶けてしまいたい優しい暗闇
 真夜中 月明かりも差し込まない世界
 1人 迷い込んだように
 立ち尽くして 息をする
 
上手くいかない毎日に
 疲れることにも慣れてしまった悲しい心で見た景色
 止まったように時間は流れ 輪郭は曖昧に
 瞳に映し出されるは
 淡き泡沫(ほうまつ) 青い揺らめき
 
夜を泳ぐ魚たち 見上げ

もっとみる

花灯り

 

どこまでも優しい君が
 もうこれ以上傷付かずに済みますように
 願わくば 君が与えてきた以上の優しさで包み込めますように
 無力なままで 烏滸がましくも思う心で
 花灯りの中 浮かんだ輪郭
 強く儚く凛とした横顔を見つめていた
 
心の中 流れているのは懐かしき
 いつしか奏でた琴の音
 想う度 静寂に広がる
 柔らかに響む 玲瓏たる音色
 
繰り返し 手渡してくれた

もっとみる

エフェメラル



それは淡い光の中で
 今にも溶けて消えてしまいそうな
 透き通った笑顔だった
 
 不確かなようで確かな温もり
 残してくれた 飾らない言葉
 心はいつも 優しい温度で
 透明な唄を歌っていた
 
光を受け止め仄かに煌めく 雫は静かに木の葉を伝い
 言の葉になりきることのできなかった想いを落とす
 
知らなければ傷付かずに済んだ本当
 知りたいと望んでしまった
 目を逸

もっとみる

桜紅葉

 
流れゆく時 巡る季節に
 二度と訪れぬ今を想う
 数多の哀しみ 見てきた両目は
 綺麗だけでは表しきれない 四季の移ろいも知っている
 
消えない痛みは抱えたままで 現実 変えられぬままで
 生き方は自分で選び続けてきた その中で出逢ってきたもの
 今 目の前に広がる景色
 秋隣り 粧い始めた山包み込む 夕焼けの空に混ざり合う
 確かに心動いた瞬間
 
仄かに染まる 幾

もっとみる

呼吸

音はついていないままですが、歌詞として綴ってきた文章を少しずつ置いていこうと思います。少し長すぎるものが多いと思いますが、いつかきちんと形にできればいいなと思います。



誰か1人 追いつけなくなり苦しんだとしても
 止まってやくれないこの世界の中で
 今日も静かに息をした
 
 時計の針が0時を指した
 眠るように閉じられた瞳
 夜の帳は下りきっている
 心に灯った火は

もっとみる