もりみつ

創作の記録と、心の支えとなってくれている音楽について。形を成すには不十分な、浮かんでは…

もりみつ

創作の記録と、心の支えとなってくれている音楽について。形を成すには不十分な、浮かんでは消える言葉たち。 イラスト・小説・ハンドメイド・写真・歌詞。一歩を踏み出すことができず趣味の範囲で制作中。日本の四季が好きです。時々 hoshioto・JOKAFES・machiotoスタッフ。

マガジン

  • 長編小説 シュネーシュメルツェの旋律

  • ライブの記録

    聴きに行った音楽のこと。観た景色、もらったもの。

  • 歌詞

    メロディーのついていない、曲になる手前の言葉たち。

  • ハンドメイド

    ハンドメイド作品の写真を載せています。宇宙、海、雪、猫、和のモチーフのアクセサリーが多めです。

  • 長編小説 結刃流花譚

最近の記事

シュネーシュメルツェの旋律 第0楽章 ~ 天泣の遁走曲(フーガ) ① ~

目に留めてくださり、ありがとうございます。これまでに書き始めては途中で諦めてしまってきた小説たちで表現したかったことを詰め込んだ話にできればと思い書き始めて随分経ちますが、ここで公開させていただければと思います。何かが伝わる文章となっていると幸いです。  澄み渡る空から舞い降りる風花が睫毛を濡らした。  車窓から眺める景色は穏やかで、この先に待つであろう悲しい光景など想像することもできない。それでもそのような光景に出会うであろうと予想できるのは、それと向き合うのが自分の

    • 2024.2.8

      AOI MOMENTとcry crow.のツアーを聴きに行きました。大阪公演のタイトル、“月灯りの袂で”という綺麗な言葉のように素敵な音楽が響いた日でした。 これまでも仕事の後で聴きに行く度に気持ちを少し軽くしてもらえていたAOI MOMENTの音楽、今年聴きに行けたのはこの日が初めてでした。積み重ねていく毎日の中で生まれる様々な感情に寄り添い続けてくれるようなAOI MOMENTの音楽に救われていることに感謝しながら、この先も聴き続けていきたいと感じます。

      • 奏でる

         遠き日に交わした言葉は  前を見て進むための  確かな道標となり  胸の奥 温かな場所で  今も鳴り響いていた    強く生きること 教えてくれた  傷付くことを厭わず 気高く  その真心を貫き通す君の姿が    残された香り 四季を奏でる  夢幻(ゆめまぼろし)ではなく  痛みを伴い 教えてくれるは自分の鼓動    まだ在りのままの姿で生きている  大切なもの見失わないでいられるのは  雪月花の如く清らかな 君の言葉があったから    巡る季節に重ねる旋律  守り続けた

        • ハンドメイド 2023~2024冬①

          冬の間に作ったアクセサリーたちです。なかなか捗ってはいませんが、少しご紹介させていただきます。

        シュネーシュメルツェの旋律 第0楽章 ~ 天泣の遁走曲(フーガ) ① ~

        マガジン

        • 長編小説 シュネーシュメルツェの旋律
          1本
        • ライブの記録
          15本
        • 歌詞
          6本
        • ハンドメイド
          5本
        • 長編小説 結刃流花譚
          8本
        • イラスト
          1本

        記事

          結刃流花譚 第1章 ~ 残り香の調べ⑥ 哀音が鳴り響く ~

          以前より読み続けてくださっている方も、初めて目に留めてくださった方も、この頁を開いてくださりありがとうございます。お時間が許されるようでしたら読んでみていただけると幸いです。 結界の中に入った瞬間、部屋中に蔓延し、建物の外にまで流れ出ていた禍々しさの出処がここであることが手に取るようにわかった。先程までと比較にならないほど空気は重く濃く、立っているだけで息苦しさを感じる。吸い込むと自分自身の心も侵食されていくのではないかと錯覚してしまう。一刻も早く

          結刃流花譚 第1章 ~ 残り香の調べ⑥ 哀音が鳴り響く ~

          2024.2.2

          CIVILIANの結成16周年記念、Billboardでのライブの大阪公演を聴きに行きました。アコースティックとピアノの編成の第1部、バンドセットでの第2部と分かれているうち、聴くことができたのは第2部のみでしたが、続いてきたこととこれからについて、たくさんの想いが詰まった時間だったと感じました。 Lyu:Lyuとして活動を始められてから今までの16年間を順に辿るような、丁寧な流れの印象的なライブでした。ひとつひとつが貴重で伝えてくださる言葉も選ばれた曲も噛

          Night Aquarium

            目を逸らしたくなる現実  隠したかった醜い心  溶けてしまいたい優しい暗闇  真夜中 月明かりも差し込まない世界  1人 迷い込んだように  立ち尽くして 息をする   上手くいかない毎日に  疲れることにも慣れてしまった悲しい心で見た景色  止まったように時間は流れ 輪郭は曖昧に  瞳に映し出されるは  淡き泡沫(ほうまつ) 青い揺らめき   夜を泳ぐ魚たち 見上げた景色の美しき  音なき音色 流れる旋律  こんな自分にも優しい時間 望んでしま

          Night Aquarium

          2024.1.29

          ANTENAの渡辺さんのツアーの最後の日、温かくて穏やかな時間でした。 ライブハウスに入ってすぐ、いつ聴いてもどこまでも広がっていくような粟子さんの歌にとても優しい気持ちにさせてもらうことができ、いろんなことを迷いながらでも今日来ることができて良かったと感じました。ココロオークションの歌詞のひとつひとつが気付かせてくれる日常の景色に鏤められた煌めきを大切にしたいと感じます。線香花火は冬に聴いても儚くて綺麗でした。 Varrentiaの独奏形態でのラ

          2024.1.28

          今年もドラマチックアラスカの新年のライブを聴きに行くことができました。たくさんの曲があり、聴く人それぞれにきっといろいろな背景があり、それぞれ異なる思い入れのある曲がある中で、聴きに来た人が少しでも聴きたい曲が聴けるように――――、と考えて選んでくださった24曲だと考えると、聴くことのできた一曲一曲が特別なものだったと思えます。自分自身思い入れの強い曲を数曲聴くことができ、とても久々に聴けた曲もあり、曲が始まる度に何度も嬉しい気持ちになれました。この日に聴きに行くこと

          結刃流花譚 第1章 ~ 残り香の調べ⑤ 弱さを嘯く ~

          前から読み続けてくださっている方も初めて目に留めてくださった方も頁を開いてくださりありがとうございます。お時間の許す時に読んでみていただけると幸いです。 「待て!」 部屋の奥の方から太く明瞭な声が響いた。それに反応し、庵はすぐさま動きを止める。しかし、率先して庵に続こうとしていた真光は咄嗟に自分の勢いを制止できず、顔面から庵にぶつかり、鈍い音と共に2人は転がるように部屋の中に入ってしまう。倒れた床はそこにあるのに靄がかかっているかのように明確に見えず、外観

          結刃流花譚 第1章 ~ 残り香の調べ⑤ 弱さを嘯く ~

          花灯り

            どこまでも優しい君が  もうこれ以上傷付かずに済みますように  願わくば 君が与えてきた以上の優しさで包み込めますように  無力なままで 烏滸がましくも思う心で  花灯りの中 浮かんだ輪郭  強く儚く凛とした横顔を見つめていた   心の中 流れているのは懐かしき  いつしか奏でた琴の音  想う度 静寂に広がる  柔らかに響む 玲瓏たる音色   繰り返し 手渡してくれた優しさ  見返り求めぬその心に  幾度となく救われていた   闇夜に浮か

          2024.1.14

          2024年最初のライブでした。鑪ら場で過ごした数時間。今年もこのような時間を大切にしながら、もらったものを何かに繋げ、そこにあった意味を大切にしたいと感じた、優しくかけがえのない時間でした。 project.nearという新しい名前で始めておられる活動。その最初のライブで聴かせていただいたのは、何度も呼吸を楽にしてくれた、そこに居ることを許してくれた、痛い場所をわかって心を救ってくれた、スロウハイツと太陽の音楽と大事なものは何も変わらない音楽でした。聴く人を

          エフェメラル

          それは淡い光の中で  今にも溶けて消えてしまいそうな  透き通った笑顔だった    不確かなようで確かな温もり  残してくれた 飾らない言葉  心はいつも 優しい温度で  透明な唄を歌っていた   光を受け止め仄かに煌めく 雫は静かに木の葉を伝い  言の葉になりきることのできなかった想いを落とす   知らなければ傷付かずに済んだ本当  知りたいと望んでしまった  目を逸らしたまま 幸せな夢を見ることよりも  すべてを受け入れることを選んだ  失くし

          エフェメラル

          桜紅葉

            流れゆく時 巡る季節に  二度と訪れぬ今を想う  数多の哀しみ 見てきた両目は  綺麗だけでは表しきれない 四季の移ろいも知っている   消えない痛みは抱えたままで 現実 変えられぬままで  生き方は自分で選び続けてきた その中で出逢ってきたもの  今 目の前に広がる景色  秋隣り 粧い始めた山包み込む 夕焼けの空に混ざり合う  確かに心動いた瞬間   仄かに染まる 幾重にも重なる彩葉  夢見の花の季節はとうに過ぎ去れど  残された枝葉さえも凛とし

          呼吸

          音はついていないままですが、歌詞として綴ってきた文章を少しずつ置いていこうと思います。少し長すぎるものが多いと思いますが、いつかきちんと形にできればいいなと思います。 誰か1人 追いつけなくなり苦しんだとしても  止まってやくれないこの世界の中で  今日も静かに息をした    時計の針が0時を指した  眠るように閉じられた瞳  夜の帳は下りきっている  心に灯った火は今も  何かを願って消えないままで    居場所を守るだけで必死  立つことさえ

          2023.12.29

          2023年最後のライブでした。今年も1番最後に聴けた音楽がAOI MOMENTの音楽で本当に良かったです。 音楽も常に聴き続けられているわけではありませんが、確かにそれに心を動かされている瞬間はあり、そんな瞬間に救われながら、2023年も過ごすことができました。疲れ切った状態で聴きに行っても、心を軽くしてくれるような、安心感を与えてくれる音楽。AOI MOMENTの音楽はそんな大切な感謝すべき存在であり、2023年もとてもお世話になったと感じながら聴いていま