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産後うつから救ってくれたのは「言葉」

息子を産んで1か月くらのころ、産後うつを発症してしまいました。

食欲も無くなって、いつも心臓がどきどきして夜に一睡もできなくなりました。

そうしているうちに、だんだん隣で寝ている息子が宇宙人に見えてきます。

あり得ない話なのですが、怖いんです、隣で寝てる息子が。

私はその時「完全母乳※」にしたいという思いに強くとらわれていました。

(※ミルクではなく全部母乳で育てるということ)

私はこの性格からか、何か一つのことにこだわり始めると周りが見えなくなってしまいます。

今思うと、何をしていたんだろう私は・・・という感じなのですが、その時は本当に切羽詰まっていて・・母乳が出づらい自分を追い込んでしまいました。

さらに赤ちゃんのことが終始心配で心配で、目を離したすきに死んでしまったらどうしよう、などと考え始めると、もう眠れません。

夫も私を一人で寝かせてくれたりと色々協力してくれましたが、寝室に一人になっても隣の部屋にいる赤ちゃんのことが気になって眠れませんでした。


常に心臓がどきどきしているのが不安で自ら病院に行きましたが、お医者さんは心電図を取って「異常は特にないですね」と睡眠薬をくれただけ。
(授乳できなくなるので、薬は飲みませんでした)

そんな時、困った夫が「産後ケアセンター」に予約を入れてくれたのです。

結果的に私は、そこで元の自分に戻ることができました。

大勢の人とのコミュニケーションが苦手な私は、そのような施設に行くことすら嫌で仕方がありませんでしたが、本当に行ってよかった…。

もちろん施設の食事も美味しかったし、部屋も寝具も心地いい。
夜は赤ちゃんを預かってくれたりと、手厚いサポートがありました。

でも、私が産後うつから復活できた一番の理由は別のところにありました。

それは、看護師さんやカウンセラーさんの「言葉」です。

私がその施設で3日間を過ごす中で、看護師さんたちは
たくさん言葉をかけてくださいました。

そのうち私は、元の自分のことを思い出してきました。

そして、「私は大丈夫」と、心の底から思えたんですよね。


しかし今思い返しても、「うつ」は非常に恐ろしい。
自分をコントロールできず、自分が自分ではないような感覚でした。


その施設から帰宅してからは、もう息子を見ても宇宙人には見えなくなっていたし、完全母乳に囚われることもなくなりました。

こうやって考えると、言葉の力はすごいなあと思います。

私も普段何気なく発している言葉ですが、大きな力を持つものだということを、常に意識しておきたいものです。

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