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初対面の人をどんな思いで撮ればいいのか、仕事でないならなおさらに、よくわからない #正論bojw/4

「#正論bojw /4」
学生時代写真部だった私は、とにもかくにも人物を撮りまくっていた。
しかし卒業を機に、今まで当たり前にいた被写体が目の前からスッといなくなると、カメラに対しての興味が消えつつある自分と向き合うことになった。 


肌身離さずカメラを持ち、撮影を日課としていた自分が、突然写真を撮る事を辞めることにも戸惑いもあった。かといってモデルを探す気力はなかった。
今思えば、カメラが好きというわけではない。気兼ねなく撮れる環境とそこにいる人たちが好きで撮っていただけだった、と若い私はそれを認めようとはしなかった。 


近年SNSでモデル募集を見かけることは少なくない。個人的には初対面の人をどんな思いで撮ればいいのか、仕事でないならなおさらに、よくわからない。


それでも、撮影をきっかけに広がる世界も確かにあるし…と、他者がアップしている写真を見て考えてしまうが、私の古びたこの思考はあの時の苦行のせいだと思っている。
もし過去に戻れるならばあんな私を止めにいきたい。一人で考えすぎるな、未熟なお前にはまだ早い、と。(つづく)


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