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【毎週ショートショートnote】「スベり」「高等学校」

想像してみてほしい。自分の失敗談を誰かが人前で楽しそうに披露するもスベリ散らかしているときの場の空気を。
ウケに不思議のウケあり。
スベりに不思議のスベりなし。
同じ出来事について話しても、話す人によって面白くなったりつまらなくなったりする。なぜかと言えば、面白くない人は知らず知らずにスベる話し方をしてしまうからだ。
どうしたらウケるかを説明することは難しいが、どうしたらスベるかを体系的に説明することはできる。そこさえ押さえれば、ウケる話はできなくてもスベらない話をすることはできる。
この3年間で君たちにみっちりスベることについて教えたい。そして実践してほしい。最初からスベり知らずで話すことはできないだろう。スベりながら学べることもたくさんある。
大人になって大舞台でスベり散らかす前に、学生生活の間に友人と存分にスベり合いながら青春を謳歌しなさい。

この高校は面接のみで入れる大学への進学に関してはスベり知らずで評判がよい。

(410字)


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前回のお題「秋の空」「時計」

以下、今回の本文作成に至るまでのアイディアめも。

アイディアの羅列
スベり:笑い、氷、雪、受験、
高等学校:15〜18歳、青春、部活動、授業、先生、

アイディアの組み合わせ
スベることを教える話:スベる話は聞くに堪えない。スベることを知ればスベることを避けられる。スベるを教える学校。受験はスベらない。但し対面の試験のみ。

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