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教えて下さい40: 安心を与える人になる?与えてもらう?(v5_もぐらさんの悩み)

8月10日。木曜日。オフィス近くの駅は深い。24m。一般的に3mが一階分と言われるので8階分だ。毎朝、地上まで一段抜かしで階段登る。地上に上がり切る数歩手前で筋肉がぴくぴく。地上に登り切ると息切れだ。仕事柄、整形・リハビリの先生方と会話する。無理を習慣にしよう!何歳になっても! と言われたのを真に受けているからだ。

さて、今日、地上に着いたその時に階段を下りようとする女性に出会う。ボクの名前が呼ばれた。「はい?」「あ、ボクさんですよね?」「ええ、はい。あれ、あ、う、あ、ごめんなさい、どなたでしたっけ?」。全く記憶に無い女性なのだ。ところが、とても可愛らしい方で、階段登って息切れしているのか、突然、可愛いらしい女性に声をかけられてドキドキしているのか。このまま仕事行かないで、そこのスタバにでも誘いたくなる。でも、お顔をじっくり眺めても分らない。「あそこのお店のバイトです」「あぁーああー。あれ、でも何さんでしたっけ?」「よーかです」。週3回ぐらいお昼を食べるイタリア料理屋さんのバイトの女性だった。よーかさんのお名前は知っている。が、このお顔、全く覚えていない。違うよーかさん?あれれ。朝から嬉しいのやら、困惑やら。。。

ランチにそこのパスタを食べに行き、オーナーシェフに話す。「あれれ、ボクさん、よーかちゃんには何度も会っていますよ。火曜もいましたよ。お話してましたよね」。

シェフの意味する女性はわかった。確かに何度も会っている。が、朝、出会った女性はそれでも顔が認識できない。別人なのだ。キッチンに立つ時と何かが違うのか。服装?髪型?いずれにせよ、大変な失礼をしたので、ごめんなさいを伝えておいて、と頼んだ。本当にめちゃくちゃごめんなさいだ。

その女性、眺めていると本当にテキパキ働く。シェフに言われる前に、やる。時折、それは違うよ、と言われ、修正するが、いちいち聞かずにテキパキ、テキパキ。口数も少ない。最低限。凜としてとてもすがすがしい。だから可愛らしいではなく、偉い、真面目、立派、大人、プロ、という形容詞で思っていた。だから可愛いお顔で突然現れ、認識できなかったのか。

で、この状態は他のバイトの方も皆一緒。そしてそれはおそらくシェフがそうだから、なのだ。シェフは穏やかで優しく笑顔。間違いは的確に優しく指摘。自らもスピーディーに動く。一方、お客様には丁寧。だから、部下はとても安心する。だから、前向きに、積極的に、自立し、過ちを恐れずテキパキできる。自走だ。スピードが要求される場では怒号をよく耳にするが、逆だ。怒られ、怒鳴られると、無意識に緊張し、無意識に身体がこわばり、ミスの可能性・抜け漏れの可能性が高まる。成長しているようで、ミスが隠れてしまい/隠してしまい、危うい。スピードが求められる環境で揉まれて成長するためには、安心・やさしさもそこに必要なのだ。両輪。

横道にそれるが、避難訓練と一緒だ。災害では身体が無意識に緊張し動けなくなる。硬直する。これは人間の遺伝的特性だ。傷つかないように固くなる。が、同時に動けなくなる。つまり、逃げるべき際に緊張させたら終り。だから訓練し、体験し、知っておくことで、本番での緊張を緩和させるのだ。テキパキ動くべきスピード環境では、緊張をミニマイズさせる優しさが必要。このイタリアンにはそれがある。素敵ですね。

で、ボクはこう思うのだ。「安定した会社/職場」とは、大企業でも、歴史ある会社でも、巨額の利益の会社でもない、と。「安定した会社/職場」とは、リーダーが安心をもたらしてくれる、そういう会社だと。安心できるリーダーがいる、だから安定するのだ。リーダーが腐ると「大」も「歴史」も「利益」も簡単に吹っ飛ぶ。

さて、オフィスでもぐらさんに会いに行き、この話をすると一蹴。「ボクさん、まずいっすよ。アルツですね、アルツ。レカネマブ、300万円で飲んでください。そんなリーダーだと安心できませんよ。顔と名前、覚えないと。安心の第一歩です!安心を与えるひとになりましょうね。」と。。。

今日の悩み: ”安心感あるひとと一緒にいて安定を得る、のか、自らが安心感ある人物となり、周囲に安定をもたらすのか”。

案1:
人生ステージによる、が、やはり自らが周囲に安心を与える強くてやさしいリーダーを目指そう。強くてやさしいリーダー。やさしさは心の強さが必要。弱々しい、逃げの、無関心の、八方美人の、やさしさではない。相手をひととして常に尊重し、違いを受け入れ、相手とその将来を信じ通せる心の強さがもたらす、やさしさだ。怒りも怒鳴りも無関心も不要だ。受け入れ、解決し、成長させる。自らは、誠実で、愚直に努力し、一喜一憂あたふたせず、事業の未来を信じる。自分と部下と未来を信じ、安心を周囲にもたらす、すると、組織は成長する。自らが安心を与えるリーダーになろう。

あるいは

案2:
まだまだそこまでの余裕も、興味も無い、時もある。そういう人生ステージも当然ある。まずは、一緒にいたいと思うそんなリーダーのそばで学び、成長しよう。どんな人物だと自分が安心するのか、色んな人物を観察し、その人物の周囲も観察。どんな人物と一緒が心地良いのか、安心するのか、成長できるのか。見極めよう。将来に、自分が周囲に安心をもたらし、自分が率いる組織が、部下が、自分が、大いに成長するために。

ま、案1でも案2でも、どっちでも良いかな。ひとそれぞれ。第3の選択肢もありえる。人生に「正しい答え」無し。

大切なのは:
1.
どっちか悩む/どっちもあり/変化する、そんな自分を知ること
2.そして、自分と違う他人がいても、差別せず受け入れること
3.そして、大切な家族/恋人/仲間が悩み、辛く感じるその時に、案1、2のどっちがより心を落ち着かせ、安心させられる温かい言葉になるかを考えてプレゼントすること

そんな風に思ったりします。

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