⭕　能登半島震災でお亡くなりになった方々へ心からお悔やみを、被災者の皆様へお見舞いを申し上げます。

　今週の米国経済指標、米国　ISM製造業景況感指数（1/4）、米国　雇用統計（1/5）、米国　ISM非製造業景況感指数（1/6）について簡単にまとめてみました。

①　ISM　製造業景況感指数　1/4

✅　結果　47.4　前回　46.7　先月比　+0.7

⭕　総合は47.4と14か月連続で50を切り、製造業は活動縮小水準を維持している。
　仕入価格が-4.7ポイントの44.8と大幅縮小、原油価格の下落が原因であるが、世界的な需要低下に後押しされている。

⭕　雇用が+2.3ポイントの48.1と拡大。2024年の見通しについて、製造業では良い感触を得ている回答が多い。ＦＲＢが利下げへの転換を示唆したことが大きい。

②　12月　米国雇用統計　1/5

✅　非農業部門雇用者数　+216,000人（予想+175,000人）
✅　失業率　3.7％（予想3.8％）
✅　平均時給増減　+4.1％（予想+3.9％）前年同月比

⭕　雇用者数、失業率ともに市場予想を上回り、労働市場は相変わらず力強く、堅調さが続いている。平均時給は前年同月比、先月比でともに市場予想を上回り、高い水準を維持している。

★　市場で強まる楽観的な早期利下げ期待を押し返す結果となり、直近の観測よりも、利下げ時期が１会合延びる予測がやや強まった。

③　ISM　非製造業景況感指数　1/6

✅　結果　50.6　前回　52.7　先月比　▲2.1

⭕　12月のサービス業は停滞、指数は大幅に低下

⭕　雇用が▲7.4ポイントの43.3と大幅に低下、コロナ期後半の水準となった。製造業へ労働力が流れていると捉える事も出来る。

④　重要経済指標のおさらい

④　政策金利予想　　1/6

✅　2024/1/31、連邦公開市場委員会（FOMC）の政策金利決定に於いて、市場参加者の意見は「金利据え置きが93.8％」

★　2024/3/20の会合で、「66％の市場参加者は利下げを観測」
（12/23の観測では88％）

★　2024/5/1の会合で、「92％の市場参加者は利下げを観測」
（12/23の観測では100％）

⑤　まとめ

⭕　米国雇用統計の発表により、平均時給の伸び、米国労働市場の力強さと底堅さが標されました。市場で強まる楽観的な早期利下げ期待を押し返す結果となり、直近の観測よりも、利下げ時期が3/20から5/1と、１会合延びる予測がやや強まった。

⭕　それに伴い、米国10年債利回りは再び4％台に乗り上げる。その影響により、８週連続で高騰を続けていたNYDOW、S＆P500は連勝ストップ。

　アップル社はiPhoneの販売低調、需要低下懸念より、格下げが相次ぎ（英国バークレイズ、米国パイパー・サンドラー）株価は年初来から5％低下。
（時価総額で23兆円相当の目減り）
　NASDAQ総合指数は今週▲3.25％と大きな煽りを受けた。

⭕　米国債権利回りの上昇と、日本の能登半島震災の経済への影響とそれによる日銀の金融緩和解除が先送りになる観測もあり、円売りドル買い圧力が働き、1/6現在、1ドル＝144.611円と円安に傾く。
（一時145円台を突破）

🔅　今週の債券利回り、為替、原油（前週比）1/6現在

★　米国10年債利回り　4.051％（12/30　3.866％）⤴
★　日本10年債利回り　0.608％（12/30　0.625％）⤵
★　1ドル＝144.611（12/30　141.025円）⤴
★　原油（WTI）1バレル＝73.95ドル（12/30　71.33ドル）⤴

🔅　今週の米国株主要３指数、日経平均　1/6現在

★　NYDOW　37,466　▲0.59％（先週比）+3.73％（先月比）
★　S&P500　4,697　▲1.52％（先週比）+2.43％（先月比）
★　NASDAQ　14,524　▲3.25％（先週比）+1.28％（先月比）
★　日経平均　33,377　▲0.26％（先週比）+1.58％（先月比）

🔅　来週の日本米国経済指標

1/11　米国　CPI　消費者物価指数
1/12　米国　PPI　生産者物価指数