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モノは持つ

「物持ちがいい」と言う時、それは持ち主に対する褒め言葉であることが多いけれど、私は「そもそも基本的にモノは持つ」と思っている。

例えばマイ・マグカップは、小学3年生の時に買ってもらったもので、もう20年近く使っている。ちなみに初めて買ってもらった自分用のマグカップで、当時好きだったチップとデールが描いてある。洗い物中、うっかり手を滑らせても割れることもなく、今でも現役でバリバリ活躍してくれている。少々茶しぶがついても、重曹で磨けばピカピカになるし、実に頼れる相棒である。

そういえば、おばあちゃんの家には、これまた年季物のスプーンがあるのを思い出した。母が子どもの頃に買ってもらったとかいう、ピンクレディのスプーン。それこそ、ウン十年モノだろう。そんな歴史あるスプーンでヨーグルトを食べると、かつての母もこれでヨーグルト食べてたのかなぁなんて思ったりして、不思議な気持ちになる。余談だけど、おばあちゃんの家には、この手の「年季物」がたくさんある気がする。

それから、私はよく古着屋さんに行く。この冬に2000円で買ったセーターを何の気なしにネットで調べてみたら、アメリカのファストファッションブランドが1980年代に作ったものであることが分かった。であれば、少なくとも30年は経っていることになる。そう思ったらより愛着が沸いてきて、このセーターは今までどんな人に着てもらっていて、どんな旅をして日本に来たのかなぁと、セーターのこれまでに想いを馳せた。前の持ち主、きれいに使ってくれてありがとう!という謎の感謝の気持ちまで芽生えたが、案外ガシガシ洗濯機で洗ったりしてたのかもしれない。そういうものに限って、意外と長持ちしたりする。

だからやっぱり、基本的にモノは持つのだ。

おみやげのキーホルダー、小学校のバザーで買ったぬいぐるみ、高校生の時に買ってもらった腕時計、100均で買ったペンケース…。
たぶん誰しも、自分の持ち物を見渡してみればそういうものがたくさんあるはずだと思う。

だからこそ、大事に長く使うことって大切だよなーと、ささやかにSDGsしている(?)今日この頃である。

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