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昭和の雰囲気漂う「菓子屋横丁」

 昨日1月3日、埼玉県川越市にある「菓子屋横丁」に行ってきた。昭和中盤生まれでレトロ大好きな私はずっと前から行ってみたいと思っていた。
 松の内だから混雑は織り込み済み。混雑は嫌いだが、思いたったが吉日とばかり、意を決して(そんな大げさなことではない)行ってきた。


この店の両側に横丁の細い通りが伸びる。


 川越市のホームページによれば、菓子屋横丁では明治初期から菓子を製造していた。それが、関東大震災で被災した東京に代わって駄菓子を製造供給するようになり、昭和初期には70軒ほどの業者が軒を連ねていたそうだ。

二階の角に掲げられた看板にある「あめだま」という言葉、今ではほとんど死語だ。
土蔵も多い。左の塔には半鐘らしきものが見える。


 現在は20数軒にまで減ってしまったが、横丁が醸しだす雰囲気と飴や煎餅などの下町風の駄菓子は、ノスタルジーを求めるファンを増やしている。
 平成13年度には、横丁が醸し出す雰囲気と下町風の菓子の懐かしい香りが漂うということで、環境省が実施した「かおり風景100選」に選ばれた。
(川越市ホームページ)

 70軒ほどもあった菓子屋が減少したのは、大手菓子メーカーや郊外型の大型店が進出したことが原因ではないだろうか。

商品の並べかたも昭和のままだ。

 石畳で整備された道沿いには、ハッカ飴や金太郎飴、麩菓子、あんこや餅などの懐かしい菓子が所狭しと店先に並べられている。
 和菓子屋には「いもどうなつ」や「栗まんじゅう」など、人気の和菓子をはじめ、上生菓子や季節の和菓子など、さまざまな商品が並んでいる。
 駄菓子などの食べ物だけでなく、日用品などさまざまな商品が販売されている。

ここで麩菓子を買った。


 私はクルマで行ったので、30分500円(オフシーズンならもう少し低料金と思われる)という駐車場に駐めざるを得なかったが、鉄道を利用するなら東武東上線川越駅が近い。

 菓子屋横丁の東側を走る川越栗橋線の両側にも懐古調の商店が軒を連ねているが、これらは菓子屋横丁とは別物だ。

昔からの商店と新しい商店とが混在しているように見えた。
人力車も忙しそうに走っていたが、正月でクルマも多く、ちょっと大変そう。
川越栗橋線沿いにある店。ここで遅い昼食を摂った。
親子丼。これを食べているうちに、入り口付近(上の写真)には20人ほどの待ち客になった。
写真は撮らなかったが、ほかにもファンシーグッズや伝統小物など、たくさんの業種がある。



 菓子屋横丁と前述の川越栗橋線沿いの商店街を合わせるとかなりの数になる。しかも、周辺にはいくつもの寺院があるので、じっくり見てまわるとけっこう時間がかかる。
 要するに、この地域は見どころ満載なのだ。派手な観光地をめぐるのもいいが、じっくりのんびり歩きながら、気分を少しばかりタイムスリップさせてみるのもいい。

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