見出し画像

【035(前編)】SDGsとSociety5.0の観点から解きほぐす、今後の社会の行く末

今回の記事を通して、
・SDGsが世界で叫ばれた背景
・課題先進国日本
・内閣府の「Society5.0」が目指すもの
を切り口に解説して行こうと思います。

SDGsが世界で叫ばれた背景

SDGs(Sustainable Development Goals)とは、
日本語で「持続可能な開発目標」と訳され、世界中の誰一人取り残さない持続可能な世界を実現するための目標を表しています。

現在は世界中は、下記の記事で書いたように、一つの国の出来事が良くも悪くもその国に留まらず世界中に影響を与えることができます。

そして、国境を超えて影響を及ぼす課題には、世界各国が団結して解決に取り組む必要があります。

そのために、世界中の国が互いに関連し合う「経済」「社会」「環境」という3つの要素を考慮した開発をしていくことが目標として定められました。

また、MoreBizの記事では、SDGsの特徴を下記のようにまとめています。

普遍性:
発展途上国も先進国も普遍的に取り組む。また、取り組みの過程で、
地球上の誰一人として取り残さない(no one will be left behind)

不可分:
それぞれの目標は相互に独立しているわけではなく、深く関連している。
例えば、飢餓をなくす(目標2)ためには、気候変動への対策(目標13)や平和の推進(目標16)が不可欠

変革的:
貧困を不可逆的に撲滅することを目指した、野心的で大胆な内容。
5つのP:人間(People)、地球(Planet)、繁栄(Prosperity)、平和(Peace)、連帯(Partnership)の観点をベースに設定

また、SDGsは17の目標から構成されており、
詳しく知りたい方は、下記HPがわかりやすかったので見てみてください。

課題先進国から課題"解決"先進国へ

今回は、これらの数ある目標の中でも、日本が世界に先立ち抱えている
▲ 少子高齢化
▲ 地方の過疎化

とSDGsの関係性について考えていきます。

今後世界が直面する課題を日本がすでに先取りしていることは、今後の社会においてロールモデルになる可能性を秘めています

少子高齢化

まず、現在の日本の高齢化率は、Global Noteによると2019年のデータで28.0%となっており、世界一の高齢化率を記録しいます。
※2位のイタリアは23.01%

そして、現在2020年に約78億人の世界の人口は、2050年には97億人になると言われており、人口が増えた後の世界は日本のように高齢化が始まり、今まさに日本が抱えている問題を世界中が経験する可能性があります。

これだけではないですが、日本の少子高齢化に関係があるSDGsの目標は以下のようなものが考えられます。

目標8:働きがいも経済成長も
若者や障害者を含むすべての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、ならびに同一労働同一賃金を達成する。

目標10:人や国の不平等をなくそう
2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、すべての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。

目標11: 住み続けられるまちづくりを
脆弱な立場にある人々、女性、子ども、障害者及び高齢者のニーズに特に配慮し、公共交通機関の拡大などを通じた交通の安全性改善により、すべての人々に、安全かつ安価で容易に利用できる、持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する。

つまり、現在の日本社会を実践の場とし、実践に基づいて労働・医療・介護・交通などの環境作りを行うことで、豊富なデータやノウハウが蓄積され、イノベーションのチャンスが生まれるとも考えられるでしょう。

地方の過疎化

地方創生という言葉は、2014年12月に閣議決定された
「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」
「まち・ひと・しごと創生総合戦略」
の中で、地方の人口減少・少子高齢化に歯止めをかけるとともに地方の魅力を創生し、日本全体の活力をあげることを目指し提言されました。

地方創生の基本目標は以下の通りです。

1.稼ぐ地域をつくるとともに、安心して働けるようにする
2.地方とのつながりを築き、地方への新しいひとの流れをつくる
3.結婚・出産・子育ての希望をかなえる
4.ひとが集う、安心して暮らすことができる魅力的な地域をつくる

そして、地域の過疎化に関係があるSDGsの目標は以下のようなものが考えられます。

目標8:働きがいも経済成長も
雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業を促進するための政策を立案し実施する。

目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
すべての人々に安価で公平なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援するために、地域・越境インフラを含む質の高い、信頼でき、持続可能かつ強靱(レジリエント)なインフラを開発する。

目標11 :住み続けられるまちづくりを
各国・地域規模の開発計画の強化を通じて、経済、社会、環境面における都市部、都市周辺部及び農村部間の良好なつながりを支援する。

日本の地方は衰退の危機にさらされている一方で、地域の風土や特性を生かした技や食文化、価値がまだまだ残っており、世界がグローバル化しているからこそ、日本独自の文化や価値観を世界に発信するチャンスとも考えられるでしょう。

内閣府の「Society5.0」が目指すもの

このような、世界的なSDGsの動きと課題先進国日本の状況を踏まえて、今日本の内閣はどのような社会を作ろうとしているのかを、最後に述べていきます。

ただ、今回の記事では、長くなってしまったので、一度ここまでで終わりますので、後編をお待ちください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?