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豪州狂想曲(1)

旅行が好きだ。1人旅もグループ旅行もどっちも大好きである。
自分で言うのは憚られる気もするが、私は好奇心旺盛なタチで、「馬には乗ってみよ 人には添うてみよ」を地で行く人である。なので大抵のことには恐れより興味が先立つ。
ただ、一回だけスリリングな旅をした。
唯一海外に出掛けた語学研修である。

今年の3月から4月にかけてオーストラリアのメルボルンの辺りに行ってきた。
贅沢にもグリーン車で成田に向かい、20時ぐらいのカンタスで飛んだ。
機内食は寿司を食べた。多分もう人生で『主食パン・主菜助六寿司』の組み合わせでは食事しないであろう。むしろこちらから願い下げである。

ここで第一のアクシデントが起きる。去年見逃した劇場版コナンを見て満足した私は、メガネをケースに仕舞わず手に持って寝てしまったのだ。
ふと目を覚ますと案の定メガネがない。まだ消灯中で周囲の人は寝ている。お行儀が悪いのを承知で足で座席の下や脇の通路を探るがない。アテンダントを呼びたいけれども呼ぶ方法が分からないし周りを起こしてしまうのも忍びない。仕方がないのでもう一度寝ようとしたが寝られない。浅い眠りにつく→中途覚醒を10回ぐらい繰り返していると朝御飯の時間になってしまった。
周りも起き始めたので私は寝るのを諦めメガネ捜索を再開したがついぞ出て来ない。もう嫌になったのでトイレに立ったその刹那、私の席とお隣の席の間に挟まっていたのを見つけた。

無事見つかったから良しとしたが、この時私は後に降りかかる数々の問題を知る由もなかった。

続く。(写真は件の晩餐)
……っていうか「連載」と銘打って1回目にしてオーストラリアに着かないのはマズイんじゃないのかね私。まあいいか。

追記・余談だがカンタスの名誉の為に書いておく。デザートのプチシューにバナナソースみたいなのを掛けたのは美味しかった。