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2024年グラミー賞生ブログ #6

次に発表されるのは、世界的にグローバルなインパクトを与えたブラック・ミュージック・アーティストに与えられるという、Dr.ドレー・グローバル・インパクト賞。トレヴァーが珍しく真面目な紹介スピーチで「あなたと同じ時代を生きていることを自分は特権と考えている」といって始まった受賞者のビデオで紹介されたのがジェイZ。おお、この賞のグラミー・トロフィーは真っ黒なんだね。受賞のアナウンスと同時に、テンガロンハットを被ったビヨンセと同じテーブルから立ち上がったジェイZ。一緒にステージに向かう可愛い女の子、え、あれブルー・アイヴィー?いやあブルーちゃん、大きくなって素敵な女性になったじゃないの(と、ジェイZよりそっちに目が行ってしまったw)。ステージから、Dr.ドレーへの感謝と、音楽業界に関わる全ての若い人々に対してポジティブなメッセージを送りながら、1998年に最優秀ラップ・アルバムにノミネートされた時、同じくノミネートされてた故DMXに弔辞を述べながら、当時ヒップホップがちゃんとリスペクトされていなかったことに対して抗議して賞をボイコットして、ホテルでグラミー観てたよ、という話しもしながら、ビヨンセが最多受賞しながらアルバム未だに受賞しててないのはなぜか判らない、と結構シャープなコメントをしてたジェイZですが、最後には「それでもみんな、努力し続けなきゃダメだ。努力し続けていれば最後には君の才能、作品が認められるんだ」と、再びポジティブなメッセージで結ぶことも忘れなかったジェイZ。いやあ、カッコ良かった。隣に立っていたブルー・アイヴィーも誇らしかったことでしょうね。

そんなこと言ってると、おお何ともうSOYの発表か!プリゼンターはライオネル・リッチー。さあ、ここはビリー・アイリッシュ本命◎、テイラー対抗◯なんだけどどうかなあ。去年は主要4部門中3部門外してるしなあ。おお!やっぱりビリーだ!隣のテーブルにいたボーイジニアスの3人が大喜びでジャンプしてるよ!ステージにお兄ちゃんのフィニアスと上がったビリーが「いやあこれってクレイジーだ!今ノミニーの顔ぶれ見てて、こりゃチャンスはないな、と思ってたからもうビックリ」と、どこまで本気か判らない受賞スピーチしてたけど、いやいや超順当な受賞だと思うよ、ビリー

続いて登場したのはここ最近のグラミー・ダーリン、ブランディ・カーライル。そして彼女のが登場したということは、この後に続くのは、ジョニ・ミッチェルのグラミー初パフォーマンスだよね!自分はここ数年ほぼ毎年リリースされてるジョニの初期音源集5枚組CDボックス・セット『アーカイヴ・シリーズ』や、ジョニが奇跡のステージ復活を遂げた去年のニューポート・フォーク・フェスティバルのライブ盤の日本盤のブックレット翻訳の仕事をさせてもらったので、彼女のこのパフォーマンスは一際感慨深いなあ。そしてステージに据えられた王座のような椅子に座るジョニが歌うのは「Both Sides Now」。いやあ、メイクもあると思うけど、血色もいいし、何と言っても目ヂカラが凄いなあ!バックではブランディがギター、ジェイコブ・コリエがピアノ、横に座ってコーラスしてるのはルシアスの2人、そしてエレキギターでバッキングしてるのはブレイク・ミルズか。曲のアレンジも少ししっぽりした感じで、アフターアワーバージョンの「ジョニ・ジャム」といった雰囲気が素晴らしいね。観客席に座ってるデュア・リパビヨンセが同じフレームに映し出されて、静かにジョニの歌声に聞き入ってるっていう絵もいいねえ。そしてジョニは今のところ一音しか音を外してないのもさすが。会場全員スタンディング・オベーションは当然だね。そして演奏終了と同時にトレヴァーが登場して、ジョニが今日受賞した最優秀フォーク・アルバムのトロフィーを手渡すという演出も粋なもんだな。

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