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初めて入った歯医者で感じた恐怖

こんにちは。ぼーんぐんです。

久方ぶりの歯医者です。

外れた奥歯の"被せもの"をつけてもらおうと歯医者にやってきたんですけど、なかなか初診には順番が回ってきません。

かれこれ40分かぁ‥早くしてくんないかな。

しかし飛び込みで入ったこの歯医者さんは選んで正解だったかもしれません。何故なら予約で隙間なく一杯だから。

これは地域の人に愛されている証拠です。患者がリピートするのは良い歯科医の証ですよね。

ここ数年、私は歯を治療した記憶がありません。

もともと医者嫌いのところに、子供の頃の虫歯治療の痛さを経験していますから、どうしても足が遠のくのです。

また普段から食後の歯磨きはサボらない方なので虫歯にならずに済んでいるのかもしれません。

今時、歯医者さんといえば"ホワイトニング"や"フッ素コート"など、治療よりも予防目的で通う人が多い様です。

私の様に歯医者を怖がるのではなく、定期的に訪れて上手に付き合うのが良いのかもしれません。

ウィーン、キュルルーー

待合室で待つ間も奥の治療室から歯医者独特のモーター音が漏れてきます。

うわぁコレコレ、この恐怖を煽る音!

私はどうもこの音が苦手なんですよね。

この音を聞くだけで自分の歯が削られてる気になって痛みまで感じてきます。

少しでもその恐怖から逃れようと両手で耳を塞ぎます。そしてその手を振るわせながら"あーー"なんて声を出してますと、順番を待つ隣のおばさんから変な目で見られる始末。

いや地獄です。

シューズズー、キュイーン、ガゴーッ。

手を外したらさっきより音が大きくなった気がしてきます。うわぁ嫌だ!やっぱ帰ろかな。

心の声が溢れ出します。

「どうせ被せ物が取れてたって反対側の奥歯で噛めば済む話だよな。無理して治してもらわんでもいいかも。しかも上手くすると接着剤を買ってきて自分で取れた金具を貼り付けられなくもないぞ」

などとひとり合点をして帰り支度を始めたのを察知された様です。

ついに名前が呼ばれました。

「お待たせしました。治療室へどうぞ」

重い足取りで恐る恐る治療室に入ると、既に5人ほどの患者さんが仰向けになって施術中です。

ドリルの音はさらに近くなり地獄が近づいてきます。なのに案内された私の席はよりによってド真ん中の席。

ギャー!

左右の席から嫌なドリル音がサラウンドのように耳に入ってきます。もう気が遠くなりそうです。

目の前には白を基調としたリクライニングシートが一席。早く座れとこっちを向いています。

もちろんリクライニングシートといっても美容室のシートとは違い治療用のシート。横にはしっかりウガイ用のコップが付いています。

そしてシートから伸びる治療用アームにはテーブルが付いていて、その上にはタービンやエンジンと呼ばれるドリルや付け替え器具の類が並びます。

目からも恐怖がやってきます。

さらに頭上に視線を上げると、大きなライトがじっと私を狙っています。

もう隠れることは許されません。

"アーメン"
(仏教徒ですが)

覚悟を決めてシートに腰掛けます。そして体を硬くしたまま、ぎこちなく背もたれに体重を委ねます。

「ではシートを倒しますよ。リラックスしてくださいね」

いつの間にか背後に来ていた先生から声をかけられます。

"まな板の鯉"とはこのことか。とばかりに観念をして目を閉じそして口を目一杯大きく開けて待ちます。

ひと通り点検が終わると先生よりこう告げられました。

「奥歯の横が欠けたせいで被せ物が取れた様ですね。もう一度歯を削って被せ物は作り直しです」

レントゲン、麻酔、お掃除、仮詰めを施してもらい次回予約となりました。

やれやれ。

新しい虫歯もなく他の治療が無かったのは何よりでしたが、被せてもらうためにもう一度来院して緊張するのかと思うと気が重いです。

そして予約の日までは仮詰め歯の反対側で噛まないとダメですから何を食べても味など分ったものではありません。

当分美味いものはお預けですね。

普段は当たり前過ぎて気にも留めていない歯の健康ですが、一本でも患ってみますと改めて噛める幸せに気付かされます。

「ありがとう。そしてこれからもよろしく」

歯には一生お世話になりますからね。

どうぞみなさんも早期治療や予防にと歯を大切になさってください。

いつまでも美味しいものを美味しく頂きたいですからね。

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