見出し画像

月イチスイッチ批評。2018年6月期 マリオテニス エース

月末に発売が迫っているとなかなか書けないので
月イチ、という風に改題。まぁだらっとやっていくので読んでいただければ。

さて。今月もニンテンドースイッチのソフトを批評。と思ったが、今月は何にしようか迷っていた。
5月には批評もしたドンキーコングの他に、後半にはロックマンクラシックスコレクション1+2も購入していたが、6月ではないし…。
結局、どこかでパーティーゲームとしても遊べるだろう、ということでマリオテニスを選択。この選択がよかったのか悪かったのか、それではレビューをご覧いただこう。
(自腹なので少しサポートで恵んでもらうと今後の更新率が上がりますよ、と笑)

◼︎このゲームに求めていたもの。

この連載を始めてから、毎回紹介するゲームジャンルが違うので、レビューする私がジャンルやゲームに対して、どの程度のレビュアーなのか語るのが通例となっている。
今回のマリオテニスエースは、いわゆるスポーツゲームだが、

そもそもスポーツゲームを買うこと自体が珍しい。 サッカーゲームや野球ゲームなどの球技、オリンピック公式ゲームの類も全然やらない。

ではなぜ買ったのか。
スイッチで久々の?パーティーゲームとしての購入だ。

人と共有していくことが好きで、パーティー(みんなで集まること)が好き。そんな時、経験がなくともコツさえつかめばゲームの持ち主よりも強くなれるかも?運のよさも重要!みたいなソフトがパーティーゲームには最適なのだ。
「1,2,switch」も良かったけど、ミニゲーム感は否めない。もっとみんなでがっつり遊ぶものも欲しかった。トーナメント戦してみたりさ。

だからCMみたいにプロジェクターつないで外でバーベキューがてらにやるとか、みんなでしたいんだよ。このマリオテニスエースを。

◼︎1人でストーリーモード。

とはいえ、6月はうちの会社なんか期末だし、相手のクライアントまで期末と来たもんだ。どっちもギリギリの予算消費とか売上確保のためにバタバタと仕事をしちゃってるもんだから、今のところ一人でやるくらいしか時間がない。
ということで、1人プレイのレビューをとにかくお届けしようと思う。

まずゲームスタートすると、メニュー画面なんて行かずにストーリーが展開し始める…ストーリーモードいきなり?
何これ、テニスなのにファンタジー始まった…!

▲闇のラケットでおかしくなったワリオとワルイージが、ルイージまでも巻き込んでいく展開…。

▲どうやらステージ制になっているようだ。対決していくだけ…じゃない?

そこから先月のドンキーコングのようなマップ画面が現れて、テクテク歩いて目的地を目指すマリオ。

入った先は遺跡…そしてボタン操作を覚えながら敵とテニスバトル!もしくはテニスで敵を駆除したり、ラリー対決してみたり。

▲ていねいな説明をしてくれるカロン。しかし、まさか初めて戦う相手がおまえになろうとは。

それに加えて経験値獲得でレベルアップがあって、気分はまるでRPG。
テニスは戦う手段でしかない…なぜテニスで戦わなきゃならないの!?というのは置いておいて。箱にしまって、カギかけて、二度と開けないで。

▲負けた時も経験値はもらえるが、勝った時よりも少ない。

◼︎ガチ中のガチなエース

そんなこんなで私はRPGらしいテニスを楽しくこなしていた…
と思いきや、序盤からめちゃくちゃつまづいていた。

とんでもなく敵が強いのだ。

適当に相手のいないところにボールを返しているだけでは全く勝てない、という場面に何度も遭遇する。
マリオテニスシリーズほぼ初心者だから?なのか、よく分かってないが、私の勝てないポイントをまとめてみる。

◯ボタンの多さ、ミス
まずもう1人用では、パーティーゲームとは呼べないほど
ボタン操作が難しい。
ABYXはそれぞれ打ち方が違い、LRにもそれぞれアクションが。
さらに、打ち返す時にボタンを押すタイミング、長押しや打つ方向を指定するなど、多くの操作が必要だ。
最近のスポーツゲームはリアルな再現性も求められるし、よくあることなのかもしれないが、なかなか慣れていくには時間がかかりそうだし初めて遊ぶ友達に覚えろというのは少々酷な話だ。(執筆時、2人プレイにはまだ触れていない)

▲一応?ストーリーモードは色んな打ち方まで教えてくれてはいる。が…。

◯ラケットが壊れる
今作は、激しい戦いをしていると耐久度ゲージが無くなったラケットは折れてしまう、という仕様だ。
ステージを寄り道してミニゲーム(といってもラリー300回成功とかあくまでテニス)をクリアすると追加でラケットを手に入れられるが、
ラケットが何本あっても“狙い打ちショット”という強めのショットを決められ、タイミングよく打ち返せないと耐久度がけずられていく。そしてラケットが全部折られた時点で試合終了だ。
敵が強くなると、まず敵はめちゃめちゃにラケットを折りにかかってくる

◯エナジーゲージの存在

画面左上にある丸い体力ゲージのようなもの。これがエナジーゲージ。良い返しをしたりすると、少しずつ溜まっていく。
これを消費して、いつでもRボタンで「スローモーション+自分だけ高速移動状態」になる『加速』を使って打ち返しやすくしたり、前述した“狙い打ちショット”という少し強力なショットを自ら放てたり、MAXになれば必殺技の使用が可能になるもの。

最後に紹介したエナジーゲージによって、いくらか楽になると思ったら、実はくせのあるやっかいなシステムになっているのである。
ゲームらしくて面白いのだが、たとえばボスを倒す(ダメージを与える)のに、“狙い打ちショット”は必須なのである。つまりゲージを溜めるのが必須だということ。
しかしヘタな人が確実に打ち返すためにはゲージを消費して、『加速』を発動するべきである。
このゲージを溜めるには、ゲージを消費せねば…というヘタな人にとっては非情な、矛盾とも言えるシステムがゲームを進みにくくさせていくのだ。

最初のボタン操作は慣れるしかないとして、
ラケットを壊されないようにスローをかける→ゲージを消費→ボスにダメージのチャンス!→ゲージが足りない!→コツコツと上手い返しをしてゲージを溜めよう…→相手の“狙い打ちショット”→ラケットを壊されないようにスローをかける→…
という負のスパイラルが完成してしまうのだ。
これでは初心者が報われない…。

◼︎すべては“慣れ”が吸収していく。

しかし、そんなことを言って投げ出していても仕方ない。
ストーリーモードが半分くらいいったかな?というところで何日も詰まっているが、これを何とか打破したい。
そこでこのゲームを、我らがsexy隊長(bornウェブマガジン副編集長。”映画は映画館で見るもの。”など連載中)にやらせてみたのである。そしてこの発言だ。

「相手のラケット全部折っちゃえばいいんじゃない?」

目から鱗である。
幸い、私が詰まっていたのはボスではなくキャラクターとの対戦ステージだったため、自分が折られるのと同様に、相手のラケットを折ることが出来る。
そして、最初は無理かと思われたが、的確に打ち返すことを覚えてゆき、得点ではかなわないものの、この戦いをラケットを折ることでsexy隊長が勝利した。

▲豪快にラケットを折っていくマリオさん(sexy隊長操作)

実にゲームらしい。
スポーツゲームでありながら、勝ち方は一つでは無いのだ。
しかも、アクションゲームのように、やられながら、動きに慣れていくことでこのステージを克服していく。
これがゲームだ。
マリオテニスエースは、スポーツゲームでありながら、しっかりとテレビゲームなのである。

慣れて、攻略法を探り、乗り越えていく。
トライアルアンドエラーの繰り返し。仕事もゲームも人生も同じだ。
矛盾なんてものも乗り越えてゆけ。そういうことだ。

◼︎パーティープレイはいずこへ…

さて、長く語りすぎたが、やりたかったのはパーティープレイだ。
外でやるにはニンテンドースイッチ一台のおすそわけプレイと、ソフト2本と本体二台用意し、1人1画面で遊ぶプレイもある。ただ、一台でスタンドモードで遊ぶ時にはボタン操作のみだ。
Wiiリモコンのように振って遊ぶのは、画面の大きさの関係からかTVにつないだTVモードのときだけ。まぁ、たしかに小さな画面で2人で振ってたら危ないし、見にくいか。

2人プレイはそれなりに面白いが、やはり技術の差が出てくる。そういう意味では結局上手い人が勝ち上がるような、eスポーツ的なノリでやるようなことを想定されているのかもしれない。
一方スイングモードというリモコンを振るモードでは、トップスピン、スライス、ドロップショットなど、テニスの基本操作が再現されているので、リアルなテニスのように楽しめる。

▲スイングモードのあそび方。Wiiみたいにセンサーバーも無いのに、割と細かい動きに反応してくれるようだ。

ちなみにスイングとコントローラー操作のユーザーが混じり合う対戦はできないので、少し残念である。ゲーマー対テニス上級者、みたいなものが見てみたかったりはしたいものだ。

◼︎マリオテニスエースはガチな1人用?

こうやって読んでみると、結局マリオテニスエースは、パーティーゲームというよりは、ガチの1人用ゲームとして楽しむのが良いと思う。ストーリーモードが何より充実している。
スポーツゲームとしては2p対戦がメインになるものも多い中で、こういう成長やチャレンジして進んでいくモードがあるのは購入者にとっては嬉しいだろう。

しかしソフトを持っているもの同士だったら、もちろん対戦モードもガチマッチとして楽しめるだろうし、持っていない人とやるならスイングモードでテニス体感ゲームとしても遊べる、マルチなゲームである。購入して決して損する内容ではないと言い切っておこう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?