マガジンのカバー画像

労務論

16
労務業務について語ります。
運営しているクリエイター

記事一覧

#630 労務論16|新卒社員に伝えておきたい労務の基礎知識

以前の「人事論」では人事担当を主語において、人事として新入社員をどのようにサポートしていくべきかを説きましたが、今回は労務視点で「新卒社員に何をおしえておくべきか」を紹介したいと思います。 伝えておきたい労務の基礎知識1. 労働基準法という概念 会社は「使用(雇用)するもの」と「労働するもの」で成り立っており、新卒社員は言うまでも無く後者なのですが、労使関係では圧倒的に労働者が権利が保障されていることは伝えておくべき事項ですね。 なので、新卒社員が特に直面する問題は「残

#595 労務論15|リモートワークと健康管理

本日の労務論は、労働環境における従業員の健康に関して、 取り分け、近年で当たり前のように普及した「リモートワーク」に伴う労働環境や健康状態の変遷について紹介したいと思います。 リモートワークに伴う健康被害早速ですが、RIZAPの調査結果によると、テレワークで健康への影響があるのかという調査を行った所、全体の83%の人達が「健康面に変化があった」と回答があったようです。 多いな! 内訳を見てみると、一番多いのが「運動不足」であり、次いで「精神的なストレス」「肩こり・腰痛」「

#565 労務論14|2024年の労務のトレンドとは?

そんな感じで「広報」「人事」「採用」に続いて、労務におけるトレンドも調べて見ました。 労務なんてそう変わるものでもないし、トレンドもクソも無いだろうと思っていましたが、今年2024年ならではの色々があるんです。 前回の「2024年の労務はどうあるべきか」で紹介した、法改正によるものですね。 2024年の人事・労務トレンドには、次のようなものがあるようです。 2024年の人事・労務トレンドとは?働き方のパーソナライズ パーソナライズとなんぞや?という話ですが、いわゆるパ

#530 労務論13|2024年の労務はどうあるべきか

それではこれまでの「広報」「人事」「採用」に続いて、2024年の労務はどうあるべきかを皆さんと一緒に勉強したいと思います。 2024年に施行される法改正まずは、2024年に施行される法改正を元に、どのように従業員の働き方が変わっていくかを紹介しましょう。 1. フリーランス保護新法(2024年11月までに施行) こちらはここ数年で爆発的に増えたものの、労働法が対象外となり、下請法の対象外だったりで、法整備がまだ追いついておらず、劣悪な労働環境だったりしたフリーランスの方

#490 労務論12|労基~労働基準監督署~

労務論もだいぶネタが尽きつつあるんですが… パッと浮かんだ、労務界の聖地である「労働基準監督署」について書きましょう。 労働基準監督署とは?まず、労働基準観察署(労基)とは何ぞや?と言いますと… 以前から勉強しておりますが、企業は従業員を大事にしなければならないのです。 故に、下記で勉強したように、色々なルールで従業員を守るんですね。 しかし! 企業はどうしょうもないワルなので、リミットギリギリまで従業員を酷使しようとします。 なので、そうしたワルたちから企業を守る公的

#460 労務論11|従業員が喜ぶ「福利厚生」について

毎回書くのが悩む労務論、 これまでは「社会保険」「健康診断」「休日・休暇」など、会社にとって実施義務・提供義務がある内容に関して解説しましたが、今回のテーマである「福利厚生」はそれらのMustの内容に比べると、ほとんどが法律上無くても良いものだったりするのですが、企業にとって福利厚生はShouldであり、Betterであるのです。 そんな福利厚生について紹介しましょう。 福利厚生について福利厚生とは? そして、下記に関しては福利厚生における義務との事で「法定福利厚生」と

#425 労務論10|年末調整について考えよう

過去2回の労務論で、我々労働者が義務として収めなければならない「社会保険」「税金(直接税)」に関して勉強しましたね。 そんな感じで社会保険はどういうものがあって、いくらくらい支払っているのかとか、所得税とか住民税がいくらくらいだったなどに関しては、僕もちょっと忘れな草(forget-me-not)だったので、ちょっとダイジェストで振り返ってみましょう。 「社会保険」「税金」を毎月どれくらい支払っているか?年収によって異なりますが、一般男性の場合は25%程度となっております

#390 労務論⑨|税金について考えよう(所得税・住民税etc...)

前回の労務論で、社会保険について整理させてもらいました。 で、社会に出て18年間くらい経ちましたが、あまり深く社会保険について理解していないことが分かりました。 何も考えず、給与の15%を「社会保険」に費やしていたことを初めて学べたのですが、ちょっと改めて整理してみましょう。 しかしながら、給与から天引きされるのは、これらの「社会保険」だけではないのです。 本日は、給与から天引きされる「税金」に関しても紹介しましょう。 給与から引かれる税金の種類とは?税金には直接税と間

#365 労務論⑧|社会保険とは??

本日は「社会保険」について、皆さんと一緒に勉強したいと思います。 社会人になり、企業に勤めてから今までなんとなく、当たり前のように享受し、毎月盲目的に支払っていた「社会保険」ですが、皆さん深く理解してますか? 絶対してないですよね?笑 僕は少なくともほぼ理解していないので・・・調べてみることにしました。 社会保険とは何か?まず、社会保険とはなんぞや?ということで調べてみると、下記のような内容でございました。 で、この5つは、更に2つにカテゴライズされるようで、 社会保

#330 労務論⑦|健康診断受けてきました(2023ver)

前回、健康診断を受けさせるサイドとして、「従業員にとって健康診断とはこうあるべき」的な話をさせていただきましたが、そんな私も従業員! てなわけで健康診断に行ってきたので、その手記を紹介しましょう。 前回が12月で、今回は7月と割と短いスパンでの受診です。 まぁ僕は深夜残業はほぼないので年に2度受ける必要はないので、たまたまセットしたら7ヶ月スパンだったって感じですね。 1.事前準備もう40歳にもなったんで、ちょっと体のことも気遣ってオプション受診のバリウム検査を選択。胃カ

#290 労務論⑥|健康診断

本日の労務論は「健康診断」について紹介いたします。 以前に下記で勉強した際の「5」に当たる、労務担当が行わなければならない業務ですね。 会社が行う"健康診断"とは?企業は労働安全衛生法 第66条に基づき、医師による健康診断を従業員に受診させる決まりがあります。 これを守らなければ50万円以下の罰金が下されるのですが、罰金よりも従業員のケアが重要なので、健康診断は行わなければならないものなんですね。 まぁ法令遵守とかは置いておいても、従業員の健康確保のため、健康診断の実施は

#260 労務論⑤|まだまだ考えなければならない"残業"に関して

残業・・・ZANGYO 他の国のことはそんな知らないですが、日本国が抱える悪しき伝統です。 本当に残業は日本から無くならないですよね。 外国の方々が日本のワークスタイルを見て不思議に思うのが、「日本人は始業時間はキッチリ守るのに、終業時間は守らない」ということ。 僕ら日本のサラリーマンが当たり前のようにやっているこの風習、これは言われてみると確かに矛盾しているんですね。 (どっちも守るか、どっちも守らないのが自然ということですね) この日本が抱える闇ー残業(ZANGYO)

#235 労務論④|「休暇・休日」「休憩」のルール

新任労務部長はまだまだ覚えなければならないことがクソほどありますが("クソ"という言葉は労務担当としては不適切でしたね!失礼!)、今回は「休暇」「休憩」について勉強してみました。 ▼ これまでの学びの記録も是非ご一読ください! 休暇とは?休暇とはなんぞや?ということで、先生に聞いてみました。 で、ここから先生はいつもの如く、4つくらいのケーススタディを出してくれたんですけど、今回はその説明を省略します笑 で、その前に前提として、混合しがちな内容に「休日」と「休暇」の違

#230 労務論③|覚えておきたい『36協定(サブロク協定)』

そんな感じで先日の手記の通り、4月より私の「広報」「採用」に加えて「労務」の責任者になったんです。 が、堂々と言うことではないのですが、全然分からないことだらけです。 堂々と言うことではないんですがね。 なので、このnoteでスマホ(PC)の前のみんなと一緒に勉強していければいいと思ってるので、みんなも一緒に勉強頑張ろうね! てな訳で本日は労務のコアとも言われている、労働時間の管理に関して紹介しますが、その上でキーワードとなる「36協定(サブロク協定)」について今日は色