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#572 アルバム論29|VERSUS / Mr.Children(1993)

本日紹介するのははミスチルの3rdアルバム「VERSUS」ですね。
しかし、改めてですが、デビューしてから凄いペースでアルバム出してますね…
当時のセルアウトだった時代背景が垣間見えます。



VERSUSとは?

このアルバムも大好きでした。
時期的にはKIND OF LOVEと一緒に買って、その頃はこっちの方が好きでしたね。未だに聞くとメロウになるアルバムです。

VERSUSは日本語だと、誰 対 誰の「対」で、略語だと「VS」で、こっちの方が分かりやすいですね。
その名の通り、明るめなキャッチーな曲と、重めのバラードが対比となっており、1曲目 vs 2曲目、3曲目 vs 4曲目・・・という感じで、全5試合が繰り広げられるイメージで、シグルイの駿河城御前試合のようなものというと皆さんイメージしやすいでしょう。

ちなみに僕の姉は「VERSUSが一番いいよ」と言っていました。
故に僕も一番好きだった時期があったりした、そんな思い出のアルバムです。
小学校時代を思い出しますねえ。


versus 歌詞カード紹介

このアルバムも未だに家にあるという。
もう30年くらい存在し続けてると考えると凄いですね。

ちょっと大人な感じの、オシャレな感じのジャケットです。


白と黒のツートーンは「白黒つける」というダブルミーニングでしょうか?


歌詞と挿絵がオシャレですね。映画の世界観があります。


車のスクラップ工場がいいですね。モノクロの写真も◎です。


ブレイク前のこれくらいの時期が一番楽しかったのかなとか思ってしまいます。


93年…歴史を感じます。


versus 魂の全曲紹介

01. Another Mind

1曲目から【陰】でこのアルバムはスタートします。
物静かな中でアコギ一本で静かに始まるこの曲のタイトルは「Another Mind(もう1つの気持ち)」であり、歌詞はダウナー。辛そうな主人公の心情を投影した歌詞です。
個人的にはアルバムの1曲目からこういう異質な曲を持ってくるのは好きですね。中でもBメロが一番好きですね。

そしてまだ覚えているのは、昔家族でカラオケに行った際、ミスチル熱が鬼のように高かった僕はこの曲をセレクトし、家族をキョトンとさせた記憶がありますね笑
もっとイノセントワールドとか王道を歌えって話ですよね笑


02. メインストリートに行こう

この曲は完全に【陽】ですね。
このアルバムでも一、二を争うゴキゲンなナンバーですね。

もうメンバーに加えてキーボードとサックスがゴキゲンなメロディで超絶盛り上がるイントロ、そして軽やかなAメロ、違いを見せるBメロ、そして超絶ポップなサビ、そしてまたイントロに続き…
とにかく最初から最後まで楽しい曲です。
そして最後Aメロに戻って終わるのも好みですね。

このアルバムでかなり好きだった曲ですね。
今でもライブとかでやったら超絶盛り上がることでしょう。


03. and I close to you

これも【陽】ですね。2曲続いてポップな曲です。
この曲は(確か)後にCROSS ROADのc/wに昇格した筈なんですが、それ位可愛がられていた曲ですね。

この曲は当時はそうでも無かったんですが、大人になって聞いたらベースがクソカッコいいですね。
ミスチルのベースは主張があったりなかったりですが、この曲の主張具合は好きですね。
ライブで盛り上がる曲でしょう。


04. Replay

そしてミスチルの3rdシングルのReplayですね。この曲は【陰】ですかね。
CMのタイアップで、15秒きっかりでサビのメロディが終わる曲を意識したとの事。流石天才です。
メロディはシングルで切られただけあって綺麗で、正にシングルの見本のような曲ですね。個人的にはBメロの「夜は君を」の所が好きです。
いつ聞いてもメロウな気持ちになる、名曲ですね。


05. マーマレード・キッス

そしてこの曲は【陰】でしょう。
とにかくこの曲はダウナーで、聞いていると鬱になるというか、落ちてしまう感じの曲ですね。
あまりよくない精神状態の時に聞くべき曲じゃないですね笑


06. 蜃気楼

ロックテイストのこの曲は【陽】になるのかと思いますが、前述の「メインストリートに行こう」とか「and I close to you」に比較した場合、そんな爽やかな感じがしないロックですね。

この曲と直接関係ないんですけど、当時隣町に「蜃気楼」というラブホテルがあり、どうしてもこの曲を聴くとそのホテルがちらっと脳裏に浮かんだり、逆にこのホテル前を車で通った際に、ミスチルの方がリフレインで頭の中をよぎったり笑

そんな曲です笑


07. 逃亡者

この曲も前作の「思春期の夏」に引き続き、ドラムのJenが歌う曲です。
この曲も【陽】なんだと思うんですが、この曲と次のLOVEは接戦な気がしますね。

で、この曲はかなり良いですね。
サビのメロディが美しくて、櫻井さんとは違う味があって良いですね。
思春期の夏同様、もうちょっと評価されていい気がする曲ですね。


08. LOVE

そしてこのアルバムのベストソングであり、ミスチルの全ての曲の中でもトップクラスに入る最高の曲です。どちらかというと【陰】なんですかね。
小学校時代はミスチルの全ての曲の中で一番好きだった時期もありましたね。

もうこのレビューを見ている人は言うまでも無く、この曲を知っていると思っていますが、とにかく最初から最後まですべてがメロウで素晴らしく、ウルッと来てしまい、メンタルやられてたら泣いてしまうくらい美しい曲ですね。

まずイントロ。シンプルなんですが、シンプルな中に「泣き」の要素があり、大好きなイントロですね。

そしてAメロも展開的に美メロが目出しちます。「こんなー風にー」の「なー」あたりとか、この辺に美を感じます。
Bメロもサビに繋がる感じで凄く良くて、そしてサビですね。何度この曲のサビで涙を流しそうになったか数えきれない位、美しいメロディです。

この曲の歌詞は、「彼氏がいる女の子を好きになちゃった、テヘッ!」って感じで、極めて軽薄なノリの歌詞で、そりゃ野球で鍛えた彼氏に殴られるよ…って話なんですけど、それでも思い続けるという曲です。

書いてると久々に聞きたくなり、久々に聞いてまたウルッときています。


09. さよならは夢の中へ

この曲は【陰】ですが、この曲も好きですね。
ミスチルのバラードの中では結構好きな方に位置する曲です。
この曲も弱っている時に聞いたらやられてしまうような曲ですが、やはりサビの「朝焼けのビルの」の下りは本当に美しく、壮大なバラードですね。
泣けます。


10. my life

そして最後のこの曲は【陽】なんですけど、ちょっと切ない感じだったりもする曲ですね。
フラれても、それでもそれが俺の人生という感じの肯定的なPMAな曲です。

あとやはりこの曲で特筆すべきは切手の料金が62円だったという時代背景でしょう。今は84円ですからね…
そんな曲です。


まとめ

そんな感じで紹介させてもらいましたが、やはりLOVEが頭一つ、二つ、三つくらい抜けているアルバムで、LOVEとそれ以外の差が結構顕著だったりする印象がありますね。

なので総評としては難しいんですけど、それでもかなり良いアルバムでは無いでしょうか。

次回は僕が人生で初めて買ったアルバム「ATOMIC HEART」を紹介します!

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