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#468 アルバム論18|DAHLIA / X JAPAN(1996)

これまでX(X JAPAN)について熱く紹介してきましたが、今日で恐らく最後になるでしょう(オリジナルアルバムも27年くらいリリースされてないので‥)



1996年のX JAPAN

Art Of Lifeをリリースし、X JAPANに改名してからは、バンドの動きは極めてスローリーになりました。
YOSHIKIの体調不良や完璧主義具合、事務所との諍い、アメリカ進出などの野望がでかすぎたり、YOSHIKIの独壇場となり、みんなマーヒーになってしまい、ヒマ故にTOSHIはソロを開始し、HIDEもhideとしてソロを開始し、PATAまでもいっちょ前にソロを開始しだし笑

hideが顕著ですが、もうソロの活動がメインになり、ソロの合間にXの活動をするというカオスな状態になってしまいました。
そしてこの間、TOSHIにはホーム・オブ・ハートの魔の手が迫り…

93年にTears、94年にRusty Nail、95年にLongingをリリースし、そして96年からはリリースラッシュ!そして満を持してのアルバムリリースとなったんです、が!
全10曲のアルバムの収録曲はシングルばかりで・・・既出の曲がこの時点で6曲。未知の曲はわずか4曲と言うのが少し悲しかったですね。


DAHLIA全曲解説

1. DAHLIA

アルバム表題曲であり、今アルバムで唯一のハイスピードナンバーです。
そして現時点でXの歴史上で最後のハイスピードナンバーですね。

とにかく壮大で、メロディアスで、ヘヴィーで、最高にカッコいい曲です。
僕はリアルタイムでXを聞くようになったのはこの曲からだったんですが、この時期COUNT DOWN TVでこの曲が1位をかっさらったのを覚えています。

とにかく非の打ち所が無いですね。
イントロからカッコいいし、ギターのリフもいいし、Aメロのエフェクト入ったヴォーカル、そしてBメロ、サビとすべてが素晴らしい。
TOSHIのヴォーカルもいいです。これを31歳で作ったとか、考えられんですね。

最後のストリングスが入るアウトロまで、ひとつの映画を見ているような完成度の高さ。このアルバムで一番クオリティが高い曲が1曲目で終わってしまいます笑

これまでWorld Anthemとか、Ez Durのピアノ線だったり、1曲目はインストを収録していたXが1曲目から攻めてきましたね。


2. SCARS

そして2曲目はhideの超攻撃的な新曲SCARS。
既にライブでお馴染みの曲だったらしいですが、もちろん初めて聞いたのでテンション上がりました。
ソロでhideも揉まれて、これまでのJOKERとかCEREBLATIONとかよりもパワーアップした曲という印象を持ちましたし、とにかくエッジが聞いてカッコ良かった。

結果としてこの時点で未視聴だった曲の中ではブッチギリで、切られるべくしてシングルで切られたんですが、これを切られたことでDAHLIAがよりシングルコレクション感を増してしまったのですが…

とにかくこの年聞いた曲の中でTOP5に入るくらい、カッコいい曲でした。


3. LONGING~跡切れたMelody~

この曲がリリースされた94年、僕らは小5でしたが、ちょっとませた友人がこのシングルを買っており、勿論英語はわから無いので「アイシン、ウィナンチュー」と歌っていたのをメッチャ覚えてます笑
あと、調べてないで書いてますが、この曲のPVでしたっけ?浜辺で全裸のYOSHIKIがパツキンのナオンと抱き合っていて、エロチシズムを感じたものでしたね笑
曲の印象はそんな無いです笑


4. RUSTY NAIL

YOSHIKIが作った曲はクソ早いか、クソゆっくりかのどっちかが基本ですが、数少ない例外がWEEK ENDであり、この曲RUSTY NAIL(錆びた爪)ですね。以外にもXで初めてオリコン1位になったのはこの曲だったそうです。
普通のロックンロールで、Xっぽくないんですけどカッコいい。恐らく一般層には一番この曲がウケがいいのではないでしょうか?
こういう歌ももっと作ればいいのにと上から思った記憶がありますね笑


5. WHITE POEM Ⅰ

この曲は何気に結構イントロがカッコよかったりするんですが、サビのTOSHIの「テールミーワーイ」で全部持ってかれてしまうという、そんな曲です。まぁこのシングル4曲連続で続く箸休め的な曲ですね。

で、下記の動画は初めて見たんですけど笑いました。YOSHIKIさん、何してくれはるんですか!笑
これまでSadistic Desireとか、Rose Of Painで「女を吊るす」系のSM嗜好の歌詞はありましたが、まさかやられる方も行けるとは笑


6. CRUCIFY MY LOVE

FOREVER LOVEのすぐ後にリリースされた曲で、確かオリコンはglobeのIs This Loveに負けて初登場2位だったと記憶しています。
普通に良い曲なんですが、YOSHIKIとTOSHIしか歌っていないので、なんでシングルでリリースしたのかでした。
アルバム収録曲的なテンションかなと思っていましたね。
ただ、俺の中学校時代の盟友は強くこの曲を推していました。


7. TEARS

そしてX JAPANに改名後初のシングルで、改名前を含めても一番売れたのはこの曲とのことです(X時代はSay Anything)
元々は紅白のテーマソングだったのをX用にリテイクしたらしく、生前HIDEが一番愛したのがこの曲だったようですね。
確かこの曲自体がYOSHIKIの亡くなった父に捧げた曲であり、どこから切り取っても泣ける曲です。
僕は英語の「LONELINESS~」からの所が凄く好きですね。


8. WRIGGLE

出た!Xで唯一HEATHが作曲したインスト・WRIGGLE(リグル)!意味はうごめく!
当時はこの短い曲を聴く精神力もなくスキップしてましたが、今聞いたらケミカル・ブラザーズっぽいというか、プロディジーっぽい感じでカッコいいですね。


9. DRAIN

HIDEの作詞作曲のこの曲、DRAIN。これもカッコいいです。
後にzilchでもセルフカバーするくらい気に入ってる曲で、インダストリアルというかなんというか、ヘヴィーでラウドで重い曲です。完全に洋楽っぽいですね。
TOSHIが歌う想定で作ったのか、自分で歌う想定で作ったのかは分かりませんが、どっちもいい。個人的にはXの方が空きですね。
シングル化されてない3曲の中ではブッチギリで一番いいです。


10. FOREVER LOVE

そしてアルバムを締めくくるのは後期Xの代名詞的ソング、FOREVER LOVEですね。DAHLIAではAcorstic versionという形でCD購入者たちを萎えさせたものでした。
やっぱこの時期のXのバラードの中では頭一つ抜け出してる印象があります。
Aメロ~Bメロ~サビの流れがとても綺麗で美しい曲で、いつまでも愛される曲でしょう。

そしてライブの子の抱擁は伝説ですね。


おまけ. THE LAST SONG

そしてDAHLIAには収録されてませんが、最後にこの曲も紹介しましょう。
アルバムDAHLIAリリースの翌年、TOSHIが脱退を宣言し、Xは解散を選ぶのですが、HIDEが「ファンに対するけじめ」のためにラストライブを企画し、ラストライブで唯一、最初で最後に演奏された新曲が、このTHE LAST SONGです。最後までYOSHIKIは天才だった、そんな曲ですね。

僕も妹に教えてもらって、この冒頭のピアノを弾けたりする、そんな思い出もありますね。


HEATH突然の訃報…

これらの記事を書きおえていた矢先、偶然にもとんでもない悲しいニュースが入ってきました。
HEATHのまさかの訃報…55歳は早すぎます。

今頃、天国で慕っていたHIDEと会えたでしょうか?
謹んで冥福をお祈りいたします。

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