市場構造の本質は消費者のプレファレンス【確率思考の戦略論①】

マーケティングに携わっている方であれば、森岡毅さんを知らないという方はいないのではないかと思います。危機的状況だったUSJをV字回復させた方です。

森岡さんの著書に、「確率思考の戦略論」という本があります。この本を社会人1年目の時に買って読んだのですが、その内容の凄さに(当時も今も完璧に理解できていないと思いますが)驚きました。著書が出てから既に3年近く経ちますが、何回も読み直しています。マーケティングに携わる方には必読の本だと思います。

noteを始めた時から、絶対に書きたいと思っていたので、何回かに分けて気になったところ、考えたとことを書いていきたいと思います。

1.市場構造の本質とは?

本の初めに、森岡さんは市場構造をこう定義しています。

市場構造とは、ある商品のカテゴリー(例えばシャンプーやスタイリング剤などのヘアケア市場)における、人々の意思と利害と行動が積み上がった全体としての業界の仕組みのことです。(p20)

「市場構造を理解することで、成功確率の高い企業戦略を選ぶことができる」と森岡さんは言っています。では、市場構造を形づくっている「本質」は何か。冒頭でいきなり、この本の核心部分が登場します。

「市場構造を形づくっているもの=消費者のプレファレンス」と定義しています。

プレファレンスとは、消費者のブランドに対する相対的な好意度のことで、主にブランド・エクイティー、価格、製品の3つによって決定されています。(p22)

2.エポークドセット

さらに、購買行動を支配する法則として、エポークドセット(消費者の頭の中にあるいくつかのブランドの組み合わせ)が挙げられています。例えば、ビールを購入する時に、プレモルが筆頭で、次点がサッポロ黒ラベル、アサヒスーパードライ、キリン一番搾りが同じくらいで頭の中に想起されるとします。このあるカテゴリの中で、消費者が買ってもいいと想起されるブランドの組み合わせが、エポークドセットです。

この買ってもいいなと想起されるブランドの組みわせのシェアを奪い合っており、その本質がプレファレンスです。プレファレンスを向上させ、自社のブランドが選ばれる確率を上げていくことが、とても重要あると述べています。

ここまでが、第1章の内容です。第1章の中で印象的なのが、個人的には「エポークドセット」の概念です。確かに、何か意思決定を下す際に、無意識のうちに頭の中にはいくつかの選択肢が広がっており、その中から意思決定をしています。

いかに、消費者の頭の中の選択肢に入るか、またそのシェアを広げることができるか、そしてその方法がプレファレンスを向上させることである。しっかりと頭の中に入れておきたいと思います。

ほぼほぼ、本の要約になってしまいました。もう少し自分の体験も入れていけるようにしていきたいです。最後までお読み頂き、ありがとうございます。

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