ターゲティングとは?【マーケティングプロフェッショナルの視点①】

1.20代女性がターゲットです

発売してすぐ購入したもの、途中まで読んで積読してあたって、音部大輔さんの「マーケティングプロフェッショナルの視点」を一通り読み切りました。

何回かに分けて、気になった部分を深掘りしてみたいと思います。今回は、「ターゲティング」についてです。

商品のターゲットをクライアントさんに聞くと、「この商品は、20代女性をターゲットにしています」と答えが返ってくることがあります。さらに、「20代女性のセグメントで広告配信をしてほしい」と言われることがあります。

しかし、一歩立ち止まって考えてみると、「20代女性」の中にもいろいろな人が含まれますよね。

例えば、

・20代の独身の大学生

・20代で子供がいる人

などです。昔であれば、年齢と性別である程度、典型的な消費者像が描けたのかもしれませんが、個々人の多様化が進んだ現代では、単純な年齢性別でターゲットを設定するのはナンセンスです。ライフスタイルやライフステージなどでターゲットを分けることの方が意義があると思います。

では、「20代で子供がいる人」でセグメントを作成して、ターゲティング配信をすればいいのかと言うと、そうでもないと思います。

2.本当にターゲティングできている?

仮に、商材をオムツとして、「20代で子供がいる人」でセグメントを作成して広告配信してみるとします。

・芸能ニュースを読んでいる「20代で子供がいる人」

・夫婦関係に関する記事を読んでいる「20代で子供がいる人」

・育児に関する記事を読んでいる「20代で子供がいる人」

「20代で子供がいる人」の中でも、一人の女性として、妻として、母としてなどいろいろな自我があります。

「20代で子供がいる人」というターゲティングももちろん効果的な手法であると思いますが、「芸能ニュースを読んでいるタイミング」と「育児に関する記事を読んでいるタイミング」、どちらでこのケースの広告を見た時に反応が良さそうか。明らかに後者ではないでしょうか。

広告でターゲティング配信をする時に、「20代女性で子供がいる」という点は考慮されますが、その人の自我(一人の女性、妻、母など)が考慮されるケースは少ないのではないかと思います。

デモグラやライフステージにプラスして、どんな自我が出てきているタイミングかまで考慮されて、広告配信がなされるとより広告効果が期待できるのではないかと思います。

今回、書いた内容は本の中の以下を参考にして書きました。

第4章マーケティングのこれから 

p171 20 「年齢・性別セグメンテーションの交代」 

p204 20 「複数ある自我、購買時に意識するのは?」

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