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心療内科クリニックその2

 通っている心療内科はいつも患者でいっぱいである。他の心療内科では完全予約制が多い中、ここだけは予約制をとらない。完全予約制の心療内科だと3か月先の予約です、とか当たり前に言うので、新規の患者が行きにくいため、ここに集中するのかもしれない。
 今でこそ月一回の診察にはなったが、週一回、通っていた時などは、たまらなかった。2時間待ちはざらだった。
 先生はいったいいいつ、食事を摂るのだろう?と不思議になるくらい、ひっきりなしに患者は来る。一応、午前の部と午後の部に分かれてはいるものの、午前の部が押して、休憩時間を潰してしまい、そのまま午後の部に雪崩れ込んでいるようだ。
 診療時間を過ぎても、先生の仕事は終わらない。依頼された障害年金の診断書を書かなければならないからだ。こちらのほうは3か月待ちだとか。僕は4か月待たされて、まだできていない。これがないと障害年金の申請ができないのである。
 ある程度、患者を制限すべきだとは思うが、他が完全予約制ばかりなので、そうもいかないらしい。誰でもすぐに診察できるように門戸を開放しているんだそうだ。
 これだけの患者を毎日診て、随分稼いでるんだろうなあ、とは思う。その割に汚い待合室に診察室。カルテは床に置いて、その順番通りに診察をする。改装する暇もないのだろう。
 ボサボサ頭にボソボソ声。もっときれいさっぱりすればいいのに、そういう暇もないらしい。家庭があるかどうかは知らないが、独り身ではないか、と思わせるような雰囲気である。
 この先生とあと何年付き合わなければならないのだろうか。どちらか死ぬまで付き合わなければならないような気がして、気分は滅入る。
 

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